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アボット元首相、自由党内からの批判高まる

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政界引退より選挙敗北を選び、自由党議席減らす

 5月19日、政界引退を求める選挙民の声をよそに、政界引退を肯んぜず、シドニー湾北岸ワリンガー選挙区から連邦下院自由党公認候補で出馬したトニー・アボット元連邦首相は、元オリンピック選手で現法廷弁護士のザリ・ステガル無所属候補に敗北を喫した。

 選挙民の声を無視し、自己中心的な動機で政界引退を拒否し、自由党議席を減らしたアボット氏に対して自由党内部から批判が高まっている。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(電子版)が伝えた。

 ステガル新議員ももともとは自由党支持者だったが、同選挙区の経済保守・社会進歩派自由党支持者の一人として、社会保守から社会超保守へと変化を強めているアボット氏を落選させる運動の中で無所属出馬を決めた。

 アボット氏は26年間同選挙区を代表してきたが、2019年連邦総選挙では自由党安全地盤の同選挙区で2016年比で12.7%も得票率を落として敗北した。

 NSW州でも保守連合が圧倒的な強さを見せていたが、ステガル候補は無所属ながら58%対42%の支持率で圧勝した。

 NSW州内で保守連合の2政党が地盤を失ったのは、このワリンガー選挙区と、NSW州南部海岸地帯でスコット・モリソン自由党がウォレン・マンディーン元労働党議長を天下りさせたギルモア選挙区だけとなる。

 アボット氏の敗北は、同氏の党内仇敵だったマルコム・タンブル氏の政界引退と合わせて、党内の不安定要素を減らしたことになり、同党中道派議員にとっては歓迎すべきことでもある。
■ソース
Tony Abbott under fire for refusing to retire before Warringah defeat

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