警察、仮釈放発信器着けた容疑者の動きつかめず
6月4日、北部準州(NT)ダーウィン市内で各所のホテルなどを移動しながら散弾銃を発射、4人を殺害、1人を負傷させた疑いで収監されているベンジャミン・グレン・ホフマン容疑者(45)は6月6日、4件の殺人罪で起訴された。その他に無謀危険行為致傷2件、器物損壊1件でも起訴されており、今後、さらに起訴容疑が増えていく見込み。
ABC放送(電子版)が伝えた。
拘置されているホフマン容疑者は6月7日午前10時にダーウィン地裁にビデオ・リンクで出廷する。
NT警察のリース・カーショウ長官が記者会見し、「事件では散弾銃の他、ナイフ1振りと実包が用いられており、いずれも事件当日の朝に、ホフマンの仲間としてよく知られた他の人間が購入していたことが突き止められており、その人間は取り調べに応じている」と発表した。
容疑者はダーウィン都心部のパームズ・モーテルで始まっており、ザ・ガーデンズ、スチュアート・パーク、ウールナーへと移動しながら犯罪行為を続け、事件発生以来、NT警察官110人の他、NSW州から鑑識専門家9人が派遣されるなどして捜査を続けている。
これまでの捜査で、被害者のうち2人は容疑者と顔見知りだったが、2人はまったく関係がなかった。また、ホフマン容疑者は1月に仮釈放で出所し、犯行当時も足環の発信器を着けたままだったが、警察が容疑者の所在をつかめなかったことで批判が出ている。また、犯行当日の朝に速度違反で検挙されていたが違反切符を渡されただけで放免されている。
また、カーショウ長官は、「ホフマン容疑者はウールナーのジョリー・ストリートで被害者に刃物で刺されるか切られるかした可能性があり、警察官に取り押さえられた時には既に刃物による傷を負っていた。そのため、逮捕後、病院で手術を受けた」と発表している。
事件を受けて、マイケル・ガナーNT自治議会主席大臣は、足環の電子監視装置、仮釈放制度などの見直しに入った。
■ソース
Alleged Darwin gunman Benjamin Glenn Hoffmann charged with four counts of murder