クーヨン選挙区の落選無所属候補が高裁提訴へ
VIC州メルボルン市東部のクーヨン選挙区選出のジョッシュ・フライデンバーグ財相に対して、フライデンバーグ大臣の自由党が選挙投票所に掲示した中国語の看板が中国系有権者の誤解を招き、フライデンバーグ氏に有利に図る内容だったとして、落選したオリバー・イエイツ元無所属候補が連邦高裁に選挙結果無効の訴えを起こす意図を明らかにした。
ABC放送(電子版)が伝えた。
中国語の「投票の仕方」看板はデザインが豪選挙管理委員会(AEC)の色を使ってAECの看板に似せており、その説明通りに投票するとフライデンバーグ自由党候補に投票することになる。クーヨン選挙区の隣のチザム選挙区でも同様の「投票の仕方」が中国語ソーシャル・メディアに出回り、中国系女性自由党候補が当選してた。これを不服とした労働党候補が自由党の「投票の仕方」看板を選挙法違反としてAECに訴えたがAECは、「看板に問題なし」の判断を出した。
選挙結果に対する不服を高裁に訴えるのは、選挙結果を公認する令状が出てから40日の期間が定められており、今回の選挙結果の令状は6月28日に出されている。イエイツ氏は、「間もなく連邦高裁に訴え、選挙結果異議申立法廷でクーヨン選挙区の選挙結果の審理をしてもらう」としている。
労働党もチザム選挙区の選挙結果について、中国語ソーシャル・メディア「WeChat」に投稿された「投票の仕方」で同様の問題があったとして訴訟を予告している。
チザム選挙区選出のグラディス・リウ自由党議員は、「この投票の仕方チラシの通りにプレファレンスを記入しなければ投票用紙は無効になる」との注意書きを記載した問題の「投票の仕方」に許可を出したことはないと否定している。しかし、問題の「投票の仕方」はリウ議員個人のWeChatアカウントに掲載されており、リウ議員の否定が通りにくいことになっている。
労働党も6月28日の令状から40日以内にチザム選挙区選挙結果について不服申立を高裁に持ち込む考えを明らかにしている。
■ソース
Election result in Josh Frydenberg’s seat of Kooyong to be challenged over ‘misleading’ Chinese signs