保守連合政府、当初の「銅線電話線利用」変更
スコット・モリソン保守連合連邦政府は、これまでの「幹線には光ファイバー・ケーブル。各家庭の端末まではテルストラの電話線を利用する」方針を変更し、35億ドルの予算で幹線からの家庭への引き込み線にも光ファイバー・ケーブルを敷設しなおす計画を明らかにした。
シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)が伝えた。
対象になる200万世帯は、2023年までにはFTTH(fibre-to-the-home)敷設を要望することができるようになる。
ケビン・ラッド労働党連邦政権時代、全国の事業所・世帯にFTTHブロードバンド・ネットワークを敷設する計画が成立したが、保守連合政権に代わってから、「経費節約」が唱えられ、テルストラ社の銅線電話線を同社から借り上げることで、光ファイバー・ケーブルの幹線からの引き込み線に銅線を使うことになった。
モリソン連邦政権は、「この事業は大規模なインフラストラクチャ投資になり、今後2年間で25,000人の雇用が生まれる」と語っている。
NBN社は民間から資金を借りる予定で、固定電話回線接続の世帯の75%にあたる600万世帯にも2023年までに最大1ギガビット/秒のブロードバンド・速度が実現することになる。
200万世帯が街路地下のファイバー・ネットワークから家庭内に引き込み線で現在より高速の速度を実現する他、250万世帯にはHybrid Fibre Coaxial(HFC、ハイブリッド・ファイバー・コアキシャル)ネットワークへのアップグレードが可能になる。また、150万世帯は新規のfibre-to-the-curbネットワークに変更できる。
キャンベラのナショナル・プレス・クラブで演説したポール・フレッチャー通信相は、このNBNの計画を発表、「FTTHケーブル接続は契約世帯がプロバイダーと高速プランを契約する場合のみケーブルの高速化を注文することができ、工事料金の一括払いはない。
23日、ラッド元労働党政権首相は、「私が最初のNBN構想を打ち上げた際にはFTTHを考えていたが、保守連合政権が労働党のNBN案を放棄した。それを今になって再び元の構想に近づけようとするのか?」と批判している。これに対して、フレッチャー通信相は、「労働党の構想は光ファイバーをあらゆるところに張りめぐらせる案だった。我々の案は、より速い通信速度を望む利用者にだけ敷設するというものだ」としている。
■ソース
Two million homes to get access to NBN fibre-to-the-home in $3.5b plan