日豪プレスインターンシップ・プログラム取材記事
シドニー中心地のミュージアム駅から徒歩10分、オックスフォード・ビレッジ内にあるティラミス専門店「Tiramisu Lab」。明るく、人柄が良いディエゴ・スタフェッタ（Diego Staffetta）さんがオーナーを務める同店を訪れ、インタビューさせて頂いた内容や食したメニューなどを紹介する。
（文・写真＝清水萌、金子千紘）
多様なフレーバーのティラミスがそろう
「Tiramisu Lab」という店名から、たくさんの種類のティラミスがあるのではないかと想像を掻き立てられる同店。メニューを見てみると、スーパーやコンビニなどでは普段見られない味のティラミスがたくさん載っていた。オーストラリアでも人気の「NUTELLA」を使ったティラミスも「BANANA＆NUTELLA」というメニューで販売されてる。
今回看板メニューとして紹介してもらった「CLASSICO」は、ココア風味のコーヒーに浸したサヴォイアルディが絶品のティラミスだ。程よい甘さと滑らかな口どけが魅力的な逸品となっている。また、取材した私たちのお勧めメニューは「BISCOFF」。ミルクとコーヒーに浸したサヴォイアルディに、砕いたビスコフが入っている。ティラミスのなめらかな口溶けの中に、サクサクとしたビスコフの食感がアクセントになり、癖になる。
同店では、シーズンごとに季節のフルーツを使って作られるスペシャル・メニューがある。例えば、マンゴー、パッションフルーツ、レモンなど。スペシャル・メニューは、毎週変更され、毎回こだわって作られているそうだ。
ケト、ビーガン、グルテンフリーのティラミスも味わえる
Tiramisu Labは、通常のティラミス以外にビーガン、ケト、グルテンフリーのティラミスも提供している。グルテンフリーのティラミスのクリームは、他のティラミスと全く同じ方法で、卵とチーズを使用して作られるが、普通のティラミスのビスケットを使わない代わりに、コーヒーとクリームに浸した特別なスポンジを使用。そのため、柔らかい食感になる。通常のティラミスと比較すると大きくて、柔らかい印象だ。また、ビーガンのティラミスは、アーモンドを使用してスポンジを作っているという。
ケト、ビーガン、グルテンフリーなどのメニューを提供しようと思った理由について伺うと「シドニーには、さまざまなバックグラウドを持つ人びとが多く暮らしているため、いろいろな人に食べて欲しいと考えたからです。糖尿病を患っている人や、セリアック病の人、健康を維持しようとしている人などもいます。特に、セリアック病を患う人は、グルテンを一切食べられない人が多いので、その人にもティラミスを食べて欲しいと考え、グルテンフリーのオプションを提供しています」とディエゴさんは話してくれた。
また、砂糖の代わりに、高甘味度甘味料（ステビア）を代用することで、甘さが砂糖の200倍あることから甘みに対する摂取カロリーを抑制することができるという。そういったものを取り入れることにより、カロリーが低く、多くの人に食べてもらいやすいものを提供することに成功したのだ。
なぜティラミス専門店をオープンさせたのか
なぜ他のスイーツではなく、ティラミスをメインとした店をオープンさせたのかについて伺うと、ディエゴさんは「祖母がお菓子作りを頻繁にしており、幼いころからさまざまなスイーツを作ってもらいました。その中でも特に、ティラミスを作るのが上手だったことから好きになり、ティラミスをメインに提供する店を開こうと考えました」と答えてくれた。シドニーには、ドーナツやチーズケーキなどたくさんの専門店がある。しかし、これまでティラミス専門店はなかったという理由もあったそうだ。
また、なぜ健康的なメニューを導入しているのかについて、ディエゴさん自身が、ジムに行き体を鍛えたり、健康的な食事をすることを好んでいるが、スイーツ好きだということから、健康的かつおいしいスイーツを作ろうと考えたことが原点だと分かった。スイーツはカロリーが高く、食べれば食べるほど太ってしまうため、できるだけそれを改善するメニューも考案しているのだ。
Tiramisu Labには、豊富なフレーバーとこだわり抜いたビーガン・メニューがあるため、誰もがお気に入りのメニューを見つけることができるだろう。ぜひ一度、足を運んでみて欲しい。
取材を終えて
スタンダードから、ビーガンやグルテンフリーにこだわったものなど多くのメニューがあり、誰もがティラミスをおいしく、楽しく食べることができる店だと思った。フレーバーの種類が多く、さまざまな味を楽しむために何度も行きたくなってしまう。
（金子千紘）
今回Tiramisu Labを取材し、同店がティラミスの味や見た目だけではなく、健康面についても考え抜いたスイーツを作っていることを知ることができた。また、スイーツに多く含まれてしまいがちな砂糖も、高カロリーになることを防ぐために、ステビアという高甘味度甘味料を代用している点にもこだわりを感じた。たくさんの人に食べてもらうために、店主のディエゴさんのさまざまな面からの工夫や思いが詰まったメニューがあふれる店だった。次にシドニーに訪れる時も、ぜひ行きたいと思う。
（清水 萌）
※同記事は、2月12日から2週間にわたり、日豪プレスのインターンシップ・プログラムに参加した東京経済大学の学生6人が、シドニーのカフェやレストランを取材しインタビューを行ったもので、下記より他の記事も確認できる。
Info
Tiramisu Lab
住所：Oxford Village 55-73 Oxford St., Surry Hills NSW 2010
Email：tiramisulabsydney@gmail.com
Web：https://tiramisulab.com.au/
インスタグラム： ＠tiramisu_lab
営業時間：月～金7:30AM~10PM、土8AM~10PM、日8AM~5:30PM
