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シドニーの大人気カフェ「Cafe Oratnek」人気の秘訣は「毎日120点のおいしさを目指しているから」

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日豪プレスインターンシップ・プログラム取材記事


緑に囲まれたテラス席があるCafe Oratnek 

 「世界一の朝食」として有名な「Bills」の総本店料理長を務めたことがあるケニー高山さんは、シドニーに店を2つ構えている。1店舗目はセントラル駅から徒歩10分程度の場所にある「Cafe Oratnek」。また、2店舗目はCafe Oratnekから徒歩15分程度の場所にある「Cafe Kentaro」だ。本記事では、取材班が食したメニューと共に「Cafe Oratnek」のオーナーであるケニー高山さんへのインタビューをお届けする。
(文・写真=近藤健太郎、金子千紘、ラフマンファティマ愛璃咲)

 今回、Cafe Oratnekの看板メニューとして紹介してもらったのは、カツサンドだ。200gの豚肉を使用しているだけあって、肉厚で食べ応えがある。新鮮でシャキシャキのキャベツとサクサクの衣をまとったジューシーな豚肉の相性は抜群だ。その他にも、オムライスやハヤシライス、抹茶ラミントンを頂いた。ラミントンとは、オーストラリア発祥のデザートで、ラミントンに抹茶を組み合わせた抹茶ラミントンは抹茶のほろ苦さと、ココナツとスポンジの程良い甘さがマッチしている逸品だ。

カツサンド($22)やクラシックオムライス($23)、神戸ハヤシライス($26)など、人気メニューを頂いた

オーナー・シェフのメニューへのこだわり

オーナー・シェフのケニー高山さん

 Cafe Oratnekでは、その日に仕込んだ食材はその日のうちに使い切るようにし、店には電子レンジを置かず、全て最初から作り、市販のうまみ調味料などは一切ない。また、「シーズナル」というテーマがあり、年に4回、3カ月ごとにメニューが変わる。例えば夏には冷やし中華を出し、大人気だったそうだ。季節によって変わる限定メニューがあるのも同店の魅力の1つだ。ちなみに、カツサンドやオムライス、ハヤシライスなど季節を問わず楽しめる定番メニューもある。

 高山さんは「僕の場合、自分がおいしいと思うものを作り、それに同感してくれる人が店に来てくれれば良いと思っています。自分がおいしいと思っていないのに、おいしいものができるわけがありません。しっかりと愛情が入らないといけませんね」と話す。「人の食の好みの的なんて、みんなバラバラなので、合わせようとしても当たりません。売れるものを作るのではなく、自分が本当においしい、これが食べたいと思うものを出すようにすることで、お客さんは後からついて来るといった感じでしょうか」と続けた。

店内や外観へのこだわり

レトロ・グリーンの差し色が映える店内

 メニューだけでなく、店内や外観に多くのこだわりがあるCafe Oratnek。店内は、真っ白な天井とコンクリートのフロアに、オーナーの高山さん自身が壁を削ってラスティックな壁を演出。店の砦でもあるエスプレッソ・マシンやランプシェード、窓枠、ドア枠などは、レトログリーンでそろえられている。このレトロ・グリーンは、高山さんのお気に入りの色で、店のテーマである「ナチュラル」「モダン」「シンプル」「ラスティック」を表現。オラトネック・カラーと言えるレトロ・グリーンが映える店内は、落ち着く雰囲気で過ごしやすい。

 あまり大きな店舗ではないが、連日長蛇の列を作る同店は、オープン・キッチンを採用。店のサイズやレイアウトについては、お客さんの反応が見たいという高山さんの思いが込められている。

 高山さんはある日、雨の中赤ちゃんを抱いて待つお客さんの姿を見て、これはまずいと思ったことをきっかけに、屋根の下で待機できる十分なスペースを確保した2店舗目の「Cafe Kentaro」をオープンさせた。現在は、これ以上店舗を増やしていくことは考えておらず、Cafe Oratnekのスペースを広げていくつもりもないと話す。仕事への姿勢について伺うと「毎日、80点ではなく、120点を目指して取り組んでいます」と答えてくれた。

 今回の取材を通して、高山さんがカフェに込めた思いやこだわりを知ることができた。ぜひ、こだわり抜いた料理や店内の雰囲気などを感じにCafe Oratnekを訪れて欲しい。

取材を終えて

 店内の雰囲気は温かみがあり、リラックスできる空間だった。料理は出来立てを提供してくれるため、アツアツでどれもほっぺたが落ちるほどおいしかった。必ずまた行きたい。
(金子千紘)

 今回「Cafe Oratnek」の取材を終えてとても楽しかった。オーナーの高山さんが快くインタビューを受けてくれて、話を聞きやすかった。多くの料理を出して頂き、どれもお勧めしたい絶品だった。また機会があれば、高山さんにお会いしたいし、もう一度Cafe Oratnekの料理を食べに行きたい。
(近藤健太郎)

 今回Cafe Oratnekの取材をすることができて良かった。高山さんのこだわりを聞き、1つひとつの料理に丁寧に向き合っていると感じた。料理もとてもおいしく、また食べに行きたいと思った。
(ラフマンファティマ愛璃咲)

※同記事は、2月12日から2週間にわたり、日豪プレスのインターンシップ・プログラムに参加した東京経済大学の学生6人が、シドニーのカフェやレストランを取材しインタビューを行ったもので、下記より他の記事も確認できる。

Info

Cafe Oratnek
住所:4 Pitt St., Redfern, NSW 2016
Tel: +61 483 212 816
営業時間:月7AM~1:30PM、火~金7AM~3:30PM、土・日8AM~3:30PM、無休
Webhttps://www.oratnek.com.au
インスタブラム@cafeoratnek





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