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バレエの祭典「ガラ(Gala)」その1/QLDバレエ団 合々香と弘平のグランパドトゥ 第34回

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昨年12月のリー・ツンシン元芸術監督の引退を祝うガラより(© David Kelly)

 こんにちは。QLDバレエ団の吉田合々香です。

 これまで、当連載で私が担当する回では、皆さんにバレエのステップ(Pas)の名前など、バレエ用語についてお話ししてきました。今回は、バレエの世界でよく耳にする言葉、「ガラ(Gala)」についてお話ししたいと思います。

 元々、フランス語で「ガラ」は「特別な催し」「社交界のお祭り」を意味する言葉ですが、バレエ界では「特別なバレエ公演」を意味します。ストーリー仕立ての全幕舞台とは異なり、大勢のスター・ダンサーが集まって、それぞれがソロやパ・ド・ドゥ(Pas de deux=ペアでの踊り)を披露し合う、とても見応えのある公演です。今日、バレエは世界中で愛されており、1年を通して世界各地でさまざまなガラが開催されています。





 その中でも、日本のガラ公演は特に人気が高く、東京を中心に毎年、多くの公演が行われています。世界のバレエ・ダンサーたちは、日本のバレエ・ファンは特に熱狂的だと口をそろえて言います。というのも、ガラは普段国内ではなかなか見られないような有名なダンサーが一堂に会し、彼らの踊りを1度の公演で鑑賞できる貴重な機会のため、多くの熱心なバレエ・ファンが集まります。ガラ公演では、終演後の遅い時間まで出待ちをするファンの長い行列ができることも珍しくありません。

 ガラの公演内容も、パリ・オペラ座バレエ団や英国ロイヤル・バレエ団のダンサーの踊りを堪能できるもの、または海外で活躍する若いダンサーを集めて国際色豊かなバレエ・スタイルが楽しめるものなど、その趣向はさまざまです。1つの物語を伝える普段の公演とはまたひと味違った魅力を持つガラ。次回は、私がこれまでに実際に出演させて頂いたガラでのお話や、バック・ステージの様子なども含めてお伝えできればと思います。

 それでは、次回をどうぞお楽しみに!

このコラムの著者

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吉田合々香(よしだねねか)/QLDバレエ団プリンシパル・アーティスト

金沢市出身。欧州に4年間留学後、2014年QLDバレエ入団のためにブリスベンに移住。平日はバレエ漬け、週末はお菓子作りや居心地の良いカフェでの時間を楽しむ。リラックス方法はおいしい和食を食べ、お風呂に浸かり、アロマを焚いてぐっすり眠ること。好きな映画は『ジュリエットからの手紙』。





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