豪州ビザ最新事情
408パンデミック・ビザ
COVID-19ワクチンの接種が段階的に始まり、少しずつ各種の規制が緩和されていくのではと期待されるコロナ禍の影響ですが、まだまだ規制の一進一退は続いています。そのような状況の中、「408パンデミック・ビザ」の詳細が更新されました。
これ以上の経済的ダメージの緩和、そして人材不足の問題に対する措置として、外国人労働者を活用することを目的とし、重要産業にツーリズム及びホスピタリティーが加えられることになりました。
〔重要産業〕
農業、食品加工、ヘルス・ケア、高齢者ケア、障害者ケア、チャイルド・ケア、ツーリズム、ホスピタリティー
〔主な申請条件〕
◎重要産業での就労を継続する場合
ーー最大12カ月までのビザ
雇用主が推薦者となるため、408ビザで滞在する間、推薦者となる雇用主の下で就労することが条件とされます。
- 現在保持するビザが90日以内に失効する、または失効後28日以内であること
- 他に申請できるビザがないこと
- 継続的に重要産業で就労していること
- オーストラリア人労働者の確保が難しく、同雇用主に雇用を継続する意思があること
- 生活費を補えるだけの資金を有していること
- 健康状態に問題がないこと
- 保険に加入していること
◎重要産業での就労でない場合
ーー最大3カ月までのビザ
- 現在保持するビザが28日以内に失効する、または失効後28日以内であること
- 他に申請できるビザがないこと
- 飛行機のキャンセルなどによって帰国が困難であること
- 生活費を補えるだけの資金を有していること
- 健康状態に問題がないこと
- 保険に加入していること
このビザは、あくまでも緊急措置としてのビザになります。一時滞在者への救済措置は基本的に取られていないため、例えば、観光ビザで滞在し、生活費を補えるだけの資金がない場合には帰国するように促すというのが政府の方針となります。
アドバイザー
清水 英樹
オーストラリアQLD州弁護士。在豪30年以上。地元大学卒業後、弁護士資格を取得。フェニックス・グループCEOとして傘下にあたる「フェニックス法律事務所」、ビザ移民コンサルティング「Goオーストラリア・ビザ・コンサルタント」、交通事故ならびに労災を専門に扱う「Injury & Accident Lawyers」を経営