クイーンズランド州の釣り情報 第174回
メタル・ルアーでのルアー・フィッシング!
金属の板でできているメタル・ルアー。後部にトレブル・フックと呼ばれるフックが付いていて、遠投してルアーをカウントダウンしながら目的のターゲット・フィッシュの泳層をリトリーブして釣るのが一般的です。ルアー自体が金属でできていて、それなりの重さがあるので遠投には向いていますが、沈むスピードが速いので浅い釣り場ではすぐに着底してしまいます。
また、表層や中層などで逃げ回る小魚を追っている早く泳げる回遊魚などを狙うには向いていますが、海底近くの魚や泳ぎが遅い魚には苦手なルアーと言えます。
メタル・ルアー後部に付いているトレブル・フックは、追ってきて後ろから襲ってくる魚には良いのですが、ゆっくりリトリーブしたり海底まで沈めてしまうと海底にある岩や海草などに高確率で引っ掛かってしまい、貴重なルアーをロストしてしまうことがあります。
メタル・ルアーが海底の障害物に引っ掛かる率を減らすには、トレブル・フックの代わりにアシスト・フックを使うという方法があります。前部のラインとの接続部のアイ(輪)にルアーの全長の半分程度の長さのラインが付いたアシスト・フックを1、2本取り付けます。
メタル・ルアーが沈む時に水圧でアシスト・フックは両手を挙げて万歳をするようなイメージで着底するので、フックが底に沈む前にルアーにアクションを加えて底から上げるようにすればロストはかなり防げます。それでも障害物の多い海底では少しの油断でもルアーを無くすこともあります。ロストを減らす一番の方法はルアーにフックを付けない方法です。メタル・ルアーの数十センチ上の方に針数を1、2本に短くしたサビキや針に小型ルアーなどを付けた枝針を使う方法です。オモリ代わりになった一番下のメタル・ルアーをおとりに使い、ルアーに寄ってきた魚を上のサビキや小型のルアーで釣るジグサビキと呼ばれる方法です。ぜひ試してみてください。
このコラムの著者
フィッシング・ライター:金園 泰秀
東京のIT関連会社のシドニー駐在中、オーストラリアの大自然に魅せられ役員職のサラリーマンから一転スピン・アウトし、子どものころからの趣味だった釣り業界の世界に飛び込み、日本の釣り技術の紹介や当地の釣りを全世界に発信してきた。現在は趣味としての釣りやセーリングも楽しんでいる。