シドニー各所で行われているイベントを不定期リポート!
オーストラリアで最大級の“日本のお祭り”
祭りジャパン・フェスティバル2018
毎年12月上旬にシドニー、ダーリング・ハーバーにて開催される日本のお祭り「祭りジャパン・フェスティバル」。2019年も大いに沸いたお祭り当日の様子をリポート。(取材・文=鈴木杏梨)
テーマは、「日豪の美しい調和 ~Australia-Japan, Beautiful Harmony~」
日本文化の普及及びローカル・コミュニティーとの親睦を深めることを目的に2006年から開催されている「祭りジャパン・フェスティバル」は、今回で13年目を迎た。開催・運営に際し、多くの企業が協賛し、ボランティアはなんと102人、出演者総数346人と多くの人が携わった。主催者も参加者も日豪協力し合いながら造り上げる同フェスティバルは、まさに“調和”のたまものだ。当日は、さまざまなルーツを持つ約3万人もの人びとが集まり、日本の文化に触れ実際に体験し、交流を深め、互いに尊重し合うことで、皆に笑顔が溢れていた。
ステージ・パフォーマンス
お祭りの開催と同時に始まったステージ・プログラムでは、日本独自の文化が息づいている演目に、皆が興味津々の様子。スポーツと音楽は「世界の共通言語」と言われているように、国境や言語の壁を超えた共通の理解の下、心を通い合わせることができるすばらしい手段だ。空手や剣道、合唱や和太鼓が始まるや否や、演者に釘付けになり、写真や動画の撮影など熱心な様子が伺えた。時折聞こえる「Wow!」という歓声のたびに、筆者にも日本人として心が躍るようなうれしさが込み上げてきた。
日本食の人気
日本文化の最大の魅力の1つとも言える、「食」。フード・ブースはやはり大勢の人で賑わいを見せた。良く晴れた、絶好のお祭り日和だったこともあり、かき氷を買い求める人が多かった印象。また、俗に言う「粉もの」に当たるたこ焼きやお好み焼きの出店には、時間を問わず長蛇の列ができていた。やはり「お祭りと言えば粉もの!」なのだなあと日豪の食に対する共通認識を実感できて、なんとも温かい気持ちになった。もちろん日本酒やビールにも大ファンがいて、お酒のブースから離れることなく陽気にアルコールを飲み続ける人。日本のお酒を愛してくれるのはとてもありがたい限りだが、水分も忘れずに健康を気にしてほしい。
ファッションも日本風
今回初めて参加して驚いたのが、浴衣を着ている人が多くいたことだ。子どもから大人まで男女それぞれがコーディネートを楽しみ、会場に設置してある和傘をさして喜ぶ人びとの姿も見られた。写真撮影をお願いすると快く承諾してくれ、知り得るありったけの日本語で話し掛けてくれた人もいた。日本人以上のホスピタリティーに触れて、思わず笑みがこぼれた。その他にも、漢字のTシャツを着た人やアニメのコスチュームを身にまとった人がお祭りに華を添えていた。
日本のお祭りを通して、日本の文化の多様性と可能性に日本人ながらつくづく感心させられた。多様化する現代社会の中で日本文化が更に浸透するように、今後も同イベントの盛り上がりが楽しみだ。
イベント・フォト・ギャラリー
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