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午後3時の甘い誘惑「Saga Enmore」

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午後3時の甘い誘惑

誘惑には勝てない編集部員が、今月の「甘くておいしい世界」をご紹介!

オーナーの“好き”が詰まった味と空間

見た目も味も芸術的なオーダー・メイド・ケーキ
見た目も味も芸術的なオーダー・メイド・ケーキ

第25回 Saga Enmore

スポーツ・シューズ・メーカー「アシックス」のスニーカー・ブランド「アシックスタイガー」の商品の中に、北欧神話の女神の名前を由来とする「ゲルサガ」というシューズ・モデルがある。履くだけにとどまらず、スニーカーを収集することも大好きだというオーナー・アンディーと、パートナーであるマディソンがカフェをオープンさせるに当たって付けた名前は、このスニーカーの名を冠した「サガ(Saga)」だった。

シドニー市内南西部にある「サガ・エンモア」は、シグネチャー・スイーツであるリトル・ケーキを始め、さまざまなスイーツやペイストリーを販売しているカフェ。店内奥の化粧室には、額に収められた格好良いスニーカーの写真が飾られている。化粧室ではあるものの、美術館にいるかのように見入ってしまう。その場所とのアンバランスな感じを狙って演出しているのか、アンディーの強いこだわりとスニーカーへの熱い思いが伝わってくる。

情熱が感じられるのはもちろんスニーカーだけではない。同店メニューの中で一際目を引く、ディスプレイ棚に陳列された「リトル・ケーキ」。これは元々、アンディーが結婚式や誕生日パーティー用に注文を受けて作る巨大ケーキをミニチュア版にアレンジし、常時購入できるようにした商品だ。

「僕はワガママなので、自分が好きな物しか作りたくないんです」

スニーカー愛が溢れる化粧室で笑顔を浮かべるアンディー
スニーカー愛が溢れる化粧室で笑顔を浮かべるアンディー
「Apple Turnover」(手前・$8.50)
「Apple Turnover」(手前・$8.50)

そう話すアンディーは、大学ではビジュアル・アートを専攻。大学卒業後は世界を旅しながらロンドンのチョコレート工場で働いた。シドニーでもペイストリー・シェフとして仕事をしていたという。その背景には、アンディーが子どものころ母親の料理を手伝ったり、友達のバースデー・ケーキを作ったりしていたことが大きく影響しているのだという。

そんなアンディーの“好き”が凝縮したリトル・ケーキには目を見張るものがある。チョコレート・ケーキにキャロット・ケーキ、バニラ・バター・ケーキなどをベースにし、それぞれのカラーに合った食材が散りばめられている。一番上に載ったムースが何とも食欲をそそる。最初のひと口は、まずはムースだけを食べてみるのも良いが、切るのをためらう美しいケーキにナイフを入れ、ムースとケーキを一緒に味わうのもお勧めしたい。

また、今年8月ごろにはシドニー市内中心部のダーリング・スクエア近くに「Saga」の2号店をオープンさせる予定だという。今後ますます脚光を浴びるであろう注目のカフェに訪れてみてはいかがだろうか。(リポート:高坂信也、水村莉子)


DATA
●住所:178 Enmore Rd., Enmore NSW ●営業時間:水~日8AM~4PM、月・火休 ●Web: www.sagaenmore.com/contact-uswww.andybowdypastry.com(アンディーのウェブサイト。ウェディング・ケーキや誕生日パーティー用の巨大ケーキを注文できる)

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