第58回
ハーフの4歳児にプロポーズする高校生
【前回までのあらすじ】
極寒の北海道から、オーストラリアへ家族4人で移住。オージーの夫との一風変わった日常生活を綴っている。
「ハーフの子どもは可愛い?」と疑問に思っている人は多いと思う。こちらに来てから数えきれないほどの日本人女性&オージー男性(白人が多い)カップルを見た。彼らの子どもたちは面白いくらいにタイプが違う。
①父親そっくりのほとんど外国人
おそらく国際結婚に憧れる日本人女性が望むのが、このタイプの子だろう。だけどね、心配しなくても日本人女性から金髪で青い目の子どもなんか生まれないから!詳しいことは生物の遺伝の法則で学んでもらえればと思うが、実際はせいぜい、茶色の髪に茶色の目の色で、色白ってところ。
②両親の良いところがほど良くミックス
日本にいると「外国人」に見えるが、外国に住んでいると「日本人」とすぐに分かる場合もある。「日本では外国人と呼ばれ、父親の祖国に来ると仲間には入れてもらえない」と、アイデンティティーの崩壊の危機に陥る場合もあるので、育て方は要注意だ。
③どう見ても、日本人
父親が日本人だと、どうも父親の血が濃くなるようだ。オーストラリアでは、このタイプの子どもが「カワイイ!」とモテていた。
娘は、足と鼻は日本人サイズで小さくて可愛らしいが、脚は細くてかなり長い。髪と目の色は茶色で色白だ。私には似ず、良いとこ取りの容姿で羨ましい。小さいころから可愛らしい子だったので、見知らぬ女子高生たちから「写真を撮らせてください」と言われることが多かった。
それだけでなく、男子高生から「先生の娘さんかわいいよね。将来結婚したいな」と言うモテ系もいた。当時の娘と彼の年齢差は13歳。「ロリコン?」と思ったが、何度も言われたので、彼は本気だったらしい。娘が成人するころには彼はとっくに30代のおじさんになっているので、「本気でそんなに待つ気なのか?」と心配になったけど、結局、20代で結婚していた。やはりモテ系の男の言う言葉は軽い。
ポップ登美子
北海道札幌市出身。オージーの夫と2人の子どもと共にノーザン・テリトリーに在住中。本紙コラムの他にも、「地球の歩き方」海外特派員などでのフリーランス・ライターや日本語ガイド、日本語教師としても活躍中