QLDで安全・快適ライフ
警察とコミュニティーをつなぐ日本人ポリス・リエゾンが、クイーンズランド州で安心な生活を送るためのアドバイスや安全情報をお届けします。
第53回 シェア・ハウス(シェア・ルーム)
ワーキング・ホリデーでオーストラリアに来た人の多くは、シェア・ハウス(シェア・ルーム)を利用されるようです。さまざまな問題点が報告されていますが、基本的に個人と個人の契約ですので民事となり警察の介入は難しくなります。入居前に十分に注意と準備をしましょう。
まず第一に、部屋を探す際には時間に余裕を持って探しましょう。慌てると相手の言う通りになってしまいます。
契約書
シェア・ハウスやシェア・ルームであっても、以下の項目を記した契約書を交わしてお互いに保管しましょう。きちんとしたものでなく、紙に手書きでも構いません。契約書を嫌がるようならば、入居を止めることも考えた方が良いでしょう。
- 入居のルール:キッチン、掃除、ゴミ、洗濯、風呂、共有スペースの使用など
- 支払いのルール:領収書の有無、前払いと退去時の日払い計算など
- 契約解除(家を出る・退去)のルール:必ず一定の期間を設定
- 借りる部屋の傷・損傷部分の確認:写真を撮っておく
- 両者のサインと日時
ボンド
ボンドはボンド・オーソリティー(QLD州ではRTA)に預けなければいけません。ボンド・オーソリティーより領収書が発行されます。領収書がない場合は違法に個人の口座に入れている場合も考えられますので、気を付けましょう。
部屋への立ち入り
シェア・ルームであっても、貸している以上、十分な事前通告がない限り、オーナーが勝手に部屋に入ることはできません。
立ち退き
立ち退きに関しても、契約書があれば一定の期間を設けておくことができるでしょう。
問題が発生した場合には、条件によりさまざまな対応ができますので、下記の専門家に連絡してアドバイスを求めてください。「Japanese Interpreter, Please」と言えば通訳を無料で用意してくれます。
■Qstars(QLD Statewide Tenant Advice and Referral Rervice)
Tel: 1300-744-263
Web: www.qstars.org.au
■その他の情報
RTA Web: www.bit.ly/2WGspN0
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平野尚道
クイーンズランド州警察ゴールドコースト地区・日本担当リエゾン・オフィサー。ゴールドコースト日本人会の会長職を8年務める。移民サポート非営利団体MCCGCにて異文化育成担当として9年勤めた後、州警察のリエゾン・オフィサーに就任。現在、日本人コミュニティーと警察の架け橋として活動中。2009年に在ブリスベン日本国総領事館より在外公館長表彰、14年にゴールドコースト市オーストラリア・デー文化功労賞を受賞