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旦那はオージー「オーストラリアで子育てする利点」

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最終回
オーストラリアで子育てする利点

【前回までのあらすじ】
極寒の北海道から、オーストラリアへ家族4人で移住。オージーの夫との一風変わった日常生活を綴っている。

今回でこの連載は最終回、オーストラリアでの子育ての良さについてまとめたい。わが家はブリスベン市を皮切りに5カ所以上の地域に住んだので、いろいろな場所を見ることができた。

【自然環境】

どこに行っても、すぐに大自然を楽しめる。街路樹は10メートルを越える物もあり、枝ぶりにも大きく癒される。海が近くて透明感がある。ごく一部の大都市を除き、プラネタリウムと同じくらいに天の川まで見える星空がすばらしい。

【学校環境】

校庭がめちゃくちゃ広い(サッカー・グラウンド場が5個くらいの大きさの校庭も!)ので、外でのびのび遊べる。塾はないので、子どもは子どもらしい生活をしている。家に帰ったら宿題もほとんどなく、低学年は夜7時くらい、高学年でも夜8時までには寝ている。日本を訪れた時、夜の9時過ぎに小学生が何人も外を歩いているのには驚いた。おそらく塾の帰りだったのだろう。わが子に「日本の学校に行ってみる?」と聞くと、「なんで休みなのに、学校に行かないとあかんの?」と即答されて、日本人の子どもたちとは違うなあ、と思ったことも。わが子は半分日本人で日本国籍を持っているのだけれども、日本人的勤勉さは残念ながら、ない。

【住環境】

オーストラリアの平均住宅の敷地面積は186平米(56.2坪)とアメリカに次いで2番目に広い。新築の平均は230平米(69.5坪)なので、いつも広い家に住めた。ちなみに、憧れのプール付きの家に住んだこともあるが、プールのポンプの電気代が月450ドル(約3万5,000円)にもなって泣いた。

【労働環境】

イラスト=たこり
イラスト=たこり (Web: takori.go-jin.com)

ほとんどのビジネス・アワーが午後5時で終了。残業代が時間給で1.5倍になるので、経営者は残業をさせない。つまり、毎日家族全員そろって夕食を取ることができる。夜遅くまで空いているショッピング・モールは都市部以外にはないので、小売業に勤める人でも帰宅は早い。

子どもを育てるのに、オーストラリアは最高の環境であることをお伝えして、5年間の連載を終了させていただきます。長い間ありがとうございました。m(_ _”m)


ポップ登美子
北海道札幌市出身。オージーの夫と2人の子どもと共にノーザン・テリトリーに在住中。本紙コラムの他にも、「地球の歩き方」海外特派員などでのフリーランス・ライターや日本語ガイド、日本語教師としても活躍中

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