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【新連載】Suburbs in Sydney「パディントン」

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シティーから続くオックスフォード・ストリート(Oxford Street)をメインに、パディントン・タウン・ホールからセンテニアル・パークまでの約1キロにわたりカフェやレストラン、ショップが立ち並ぶパディントン。思わずカメラを向けたくなるような趣のある建物や、歴史とモダンなテイストが融合された公園など見どころに加え、お洒落な街として知られるパディントンの魅力に迫る。(文・写真==石井ゆり子)

シティーの東部に位置するパディントンは、オーストラリア発の「sass & bide」「Alice McCall」「Camilla」など、洗練されたハイ・ファッション・ブランドを始め、「gorman」「SABA」などのカジュアル・ブランド、「Incu」や「Hansen & Gretel」などのセレクト・ショップが立ち並び、ショッピングに最適な街として名高い。他にも、靴やジュエリー、メガネなどの専門店、モダンな家具を扱うインテリア・ショップ、お洒落な書店や雑貨店も点在するため、ウィンドー・ショッピングをするだけでも十分に楽しめる。また、地元の小学校「Paddington Public School」で毎週土曜日に開催されるマーケットも人気だ。もちろんカフェやバー、レストランも豊富にそろっているため、食を楽しむこともできる。

パディントンの街には、ゴールド・ラッシュ時代に建設されたテラス・ハウスが安価だったことから、多くのアーティストが住んでいた歴史が背景にある。今でも小さなアート・ギャラリーが点在するなど、芸術家が集まる街としても知られている。メイン・ストリートから1歩足を踏み入れ、アイアン・レース(植物などをモチーフにした鉄格子)のバルコニーが美しいテラス・ハウスが立ち並ぶ住宅地を歩いてみるのもお薦めだ。

また、同地を訪れた際に見逃して欲しくないのが「パディントン・レザボアー・ガーデンズ(Paddington Reservoir Gardens)」。1800年代に貯水池だった場所が公園へと変貌を遂げた場所だ。地下にある庭園には、レンガ造りのアーチや木製の柱、コンクリートや鉄などで作られた階段や回廊などがあり、古い物と新しい物、そして異素材が調和した空間は独特の雰囲気をかもし出している。2009年にオーストラリア現代デザイン賞を受賞し、州遺産に登録されている公園という点にも納得だ。地上部分は芝生のオープン・スペースで明るく広々としている。各所にいすが設けられ、ピクニックや読書などを楽しむ人の姿も見られる。

街の中心部にあるパディントン・タウン・ホールは、講演会や映画祭、ウェアハウス・セールなどの会場としても使用され、図書館が隣接している(MAP①)
美しいテラス・ハウスが立ち並ぶ閑静な住宅街を歩くのもお薦め
メイン通りには、ファッション・ブランド・ショップが軒を連ねる

散策の時間に余裕がある場合は、「Verona Cinema」に足を運んでみるのも良いだろう。ショッピング・センターなどにある大型のものとは違い、昔ながらのこじんまりとした趣のある映画館で、最新作だけでなく、大々的には公開されていない海外の作品の上映も行われているので、映画好きには必見だ。また、バーが併設されているため落ち着いた大人の雰囲気を味わえる。

徒歩でも十分散策できるエリア、パディントンをぜひ満喫して欲しい。

美しい「Paddington Reservoir Gardens」は必見(MAP②)
アーティスティックな雰囲気の「Verona Cinema」(MAP③)

アクセス:CBDからシドニー・バスのルート番号333(ボンダイ・ビーチ方面行き)か380(ワトソンズ・ベイ方面行き)に乗車し15分程


MAP 4

パディントン・マーケット

Paddington Markets

多い時では200軒以上のストールが立ち並ぶという
色鮮やかな商品は見ているだけで楽しくなる
人びとを引き付けるお洒落な雰囲気が人気

シドニーで最も歴史があるマーケットの1つであるパディントン・マーケットは、毎週土曜日に「Paddington Public School」で開催されている。洋服やアクセサリーなどのファッション・アイテムが中心に販売されており、丁寧に作られたお洒落な一点物を手に入れることができる。アート作品を見て回るだけでも十分に価値があるだろう。フード・エリアはこじんまりとした規模ながら、世界各国の料理の屋台やライブ・ミュージックが披露され、家族連れでも楽しめる。地元の人や観光客など、多くの人でにぎわう活気ある雰囲気を味わいに足を運んでみてはいかがだろうか。

若手デザイナーやアーティストが数多く出店しているため、有名になる前の芸術家たちのアイテムを一足先に手に入れられるチャンス。

■住所:395 Oxford St., Paddington
■Tel: (02)9331-2923
■Web: www.paddingtonmarkets.com.au
■営業時間:土10AM~4PM

MAP 5

ロンドン・ホテル

The London Hotel

ローカル気分を味わえるスタイリッシュなパブ
アンダーウッド・ストリートとウィリアム・ストリートの角に位置する

オーストラリアでは、各サバーブに必ず1軒以上は存在するであろう街のアイコン的存在のパブ。メイン通りのオックスフォード・ストリートからウィリアム・ストリートを抜けた所に位置する同店は、若者が集うスタイリッシュな雰囲気だ。店内には食事を楽しめるダイニング席や、パテオ、2階にもテーブル席が設られ、広々とした空間が広がる。水曜日はピザを2枚注文すると1枚無料、金曜日の午後5~7時はハッピー・アワーでビールやワインなどのドリンクが5ドルで提供されるなど、曜日ごとに変わるお得なメニューが提供されているのでチェックしよう。

■住所:85 Underwood St., Paddington
■Tel: (02)9331-3200
■Web: www.hotellondon.com.au
■営業時間:月~土12PM~12AM、日12PM~10PM

MAP 6

ポーレン・フラワーズ

Pollon Flowers

センスが光るウィンドー・ディスプレイ
植物で装飾された可愛らしい店構えは思わず足を踏み入れたくなる

シドニーとメルボルンに店舗を構える「Pollon Flowers」は、“More than just a florist”をコンセプトにした生花店。結婚式やイベントで使用する花のプランニングなどでも定評がある。同店をオープンしたニコラス・ミントン・コネル氏は、オーストラリア大手デパート「David Jones」のウィンドー・ディスプレイなどを手掛けるビジュアル・マーチャンダイジングの一線で活躍した人物。ちょっとした贈り物のブーケや、パーティーなどで花の発注が必要になった際など、強い味方になってくれるだろう。センスの良い空間で植物に癒される時間を過ごしてみるのもお薦めだ。

■住所:72 Oxford St., Paddington
■Tel: (02)9358-2251
■Web: www.pollonflowers.com.au
■営業時間:月~金8:30AM~4PM、土(予約のみ受付)

MAP 7

アンパサンド・カフェ・ブックストア

Ampersand Café Bookstore

ゆっくり読書を楽しめる、くつろげるカフェ
カウンターやテラス席でおいしいコーヒーが味わえる

オックスフォード・ストリートに面した同店は、こじんまりとしたくつろげる空間が特徴の地元の人に愛されているカフェだ。100種類以上のサンドイッチを始め、パスタやサラダ、スイーツなど豊富なメニューがそろい、コーヒーの味にも定評がある。家族や友人と朝食やランチを楽しむのもお薦めだが、店内にある本を自由に読むことができるため、1人で読書を満喫するのにも打ってつけ。定期的にブック・クラブなどのイベントが開催されたり、古本の売買も行っているので、スタッフに気軽に声を掛けてみよう。ウェブサイトをチェックするのも良いだろう。

■住所:78 Oxford St., Paddington
■Tel: (02)9380-6617
■Web: www.cafebookshop.com.au
■営業時間:月~土7:30AM~5:30PM、日9AM~5PM

MAP 8

オーパス

OPUS

ギフトに最適なアイテムが見つかる!
鮮やかなグリーンのタイルが目を引く店構え

パディントン・マーケットが開催される小学校のオックスフォード・ストリートを挟んだ目の前に位置する「Opus」は、ステーショナリーや、キッチン用品、インテリア・グッズなど幅広い品ぞろえが魅力の雑貨店だ。カードの種類も豊富で、バースデーなどのお祝い事のプレゼント選びにも最適。2階には、アクセサリーや洋服などのファッション・アイテムも用意されている。オーストラリア・ブランドから、海外ブランドの物まで、子どもから大人までを対象とした商品が所狭しと並ぶ店内に足を踏み入れると、その品数の多さに驚くだろう。

■住所:354 Oxford St., Paddington
■Tel: (02)9360-4803
■Web: opusdesign.com.au
■営業時間:月~水・金・土9AM~6PM、木9AM~7:30PM、日11AM~5PM

MAP 9

年に一度のフェスティバル

William Street Festival 2018

小さいながらも趣のある通りで開催されるフェスティバルには、毎年多くの人が訪れ

パディントンのメインであるオックス・フォード・ストリートから1本入った小道、ウィリアム・ストリートに洋服やアクセサリーを始め、ウェディングドレス、ジュエリーの専門店やレストラン、チョコレート・ショップなどが軒を連ねる、毎年10月に行われるフェスティバルは必見。各サバーブのフェスティバルは、その地域の名称が付き、大きな公園などで開催されるのがおなじみだが、パディントンでは、ほんの一角である短いストリートがメインの会場となる。他にはないとてもユニークなフェスティバルと言えるのではないだろうか。

同フェスティバルでは、ストリート沿いに店舗を構えるショップ以外にも、ストールが出店されたり、フードやドリンクの販売も行われる。ライブ・ミュージックやダンスのパフォーマンスなども披露される予定だ。ショッピングや食事の前後、またはマーケットを訪れる際に立ち寄るだけでも十分楽しめる規模のフェスティバルなので、ぜひ覗いてみてはいかが。

■場所:William St., Paddington
■日程:10月20日(土)11:30AM~
■フェイスブック:「William Street Festibal Paddington」で検索

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