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バレエ・ダイエットは存在する!?/QLDバレエ団 合々香と弘平のグランパドドゥ 第13回

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第13回 バレエ・ダイエットは存在する!?

『コッペリア』で人形と知らずにコッペリアに恋する村の青年、フランツ役を演じる筆者(左)

「バレリーナのようにスリムで背筋の伸びた奇麗な体になりたい」と思う方は多いでしょう。確かにプロのダンサーは姿勢がとても良く、奇麗な立ち姿に見惚れてしまいますよね。

 ダンサーはそれぞれ違う食生活、エクササイズで体調を管理しているので、誰にでも合う普遍的な”バレエ・ダイエット”と言うべきものは残念ながらありません。しかし、それはあくまでプロ・ダンサーの話しで、バレエで体を動かすこと自体はとても健康に良いのは間違いありません。

 バレエのレッスンは1時間30分くらいで、バーからセンターへ徐々に体を整えて、最後は大きなジャンプやダイナミックな動きを練習します。もちろん、シニアや初心者向けのクラスはけがの原因になる大きなジャンプなどを省くクラスもあります。

 バレエは自重で行い、全身の筋肉を使うすばらしい有酸素運動であるばかりでなく、振り付けや音の取り方も瞬時に覚えなければならないので、頭の運動にもなります。何よりも、音楽に乗って踊るのは気分爽快でストレス発散にもなります。僕は上手く踊れないと逆にストレスがたまることもありますが(笑)。

 プロ・ダンサーの体は、長年バレエに精進して鍛え上げられた芸術品です。かつて、バレリーナは手足が長く、体が細くなければという偏見があったせいで、無理なダイエットで拒食症になるダンサーも少なくありませんでした。体を最大限に駆使して自分を表現する芸術であるバレエ。その中で、しっかりとした栄養管理で強い体を作り、レッスンやリハーサルで踊りを磨く────。これが僕の思い描く”バレエ・ダイエット”です。

このコラムの著者

岩本弘平/QLDバレエ団シニア・ソリスト

兵庫県伊丹市出身。11歳からバレエを始め、18歳でメルボルンのオーストラリアン・バレエ・スクールに入学。その後、ロイヤルNZバレエ団を経て、2018年にQLDバレエ団に移籍。趣味はウクレレ、スポーツ観戦、睡眠、日本のお笑い。祖母の手作り水餃子の味を懐かしみながら、大好きなウィスキーのグラスを傾ける。

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