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2022年アーチボルド賞展 Archibald Prize(8月28日まで開催中)/ボランティアガイド便り

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執筆者=森岡薫/日本語ガイド

2022年アーチボルド賞展 Archibald Prize
(8月28日まで開催中)

Winner Archibald Prize 2022 , Blak Douglas Moby Dickens, synthetic polymer paint on linen, 300 x 200cm, the artist image, AGNSW, Mim Stirling

 101年の歴史を誇るアーチボルド賞展は、豪州で最も人気の権威ある肖像画公募展です。

 今年の応募数は816点、入選作品5 2 点の内、シドニーのアボリジナル・アーティストBlak Douglasの「Moby Dickens」が最優秀賞に選ばれました。同作はDouglasの5回目の入賞作で、彼は今年大洪水に見舞われたNSW州北部の友人アーティストKarla Dickensを描いています。

 茶色の水に浸かり、両手に水の漏れるバケツを持つKarla。2つのバケツは政府の対応の遅さと50%のコミッションを課す画廊の不公平さを、激しく暗い表情はその苛立ちを表しています。

 彼女の住むリズモアは特に被害が大きく、14日間続いた雨の日を示す14 の雲の下、アボリジナル伝統模様のドレスで頑と立つKarl aにはNSW州Wiradjuri族の女性の気丈な自立心が、また被害地域の悲惨さが暗示されています。過去2年間度重なる豪州の自然災害、気候変動を反映した作品と言えます。

 Douglasはアーチボルド最優秀賞2人目のアボリジナル・アーティストで、同作は最優秀賞となった最初のアボリジナル女性の肖像画です。

 他に、テレビやラジオのプレゼンターで活躍するS t y n e sを伝統的な女武者衣装姿で描いた、刺青師・本庄義男の「Yumi Stynes as onnamusha (female samurai)」が入選。日本人として初の2度目の入賞を果たしました。

■日本語ツアー(7月3・10・17・24・31日、8月7日午後1時、インフォメーション・デスク前集合)

Art Gallery of NSW

ニュー・サウス・ウェールズ州立美術館。常設展入場無料。本連載は美術館の日本語ボランティア・ガイドが担当。
「件名:Japanese Tour」でEメールでの日本語での問い合わせ可。
Web: www.artgallery.nsw.gov.au
Email: volunteerg@ag.nsw.gov.au 



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