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10月30日から11月1日、長野県から阿部守一知事を筆頭に、コロナ・パンデミック以前、多くのオーストラリア人を受け入れた実績を持つ主要自治体から、山ノ内町の竹節義孝町長、白馬村の丸山俊郎村長、野沢温泉村の富井俊雄村長、及び県市町村職員ら25人がシドニーを訪れ、3日間にわたり同県のプロモーション活動を行った。
10月30日にはシドニーCBD・アモラ・ホテルで、レストラン・オーナーや卸業者などシドニーを代表する日系飲食関連事業者やメディア総勢30数人を集めた「長野県産品レセプション」が行われ、阿部知事自らトップ・セールスを行った。会場には長野県産の日本酒やそばを始めとした、食材や調味料が並べられ、サンプルとして配られた。
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ディナーでは長野県出身の人気シェフ・犬飼春信氏(Gaku Rpbata Grill)がアドバイザーとなり、同ホテル料理長Hemant Dadlani氏と共に、オーストラリア産食材と長野県産品を使ったコラボレーション・メニューを振る舞った。
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前菜で振る舞われた「南オーストラリア産コフィンベイ生牡蠣とマルコメの塩麹風味
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厨房で腕を振るう犬飼春信シェフ
11月1日にはシドニーCBD・ラディソン・ブルー・プラザ・ホテルで「長野スキー・ディナー・イベント」を開催。日本のスキー・リゾートへのオーストラリア人誘致を行う現地旅行関係者、及びメディア関係者ら30人が訪れ、茅野市、山ノ内町、白馬村、野沢温泉村の担当者らが登壇し、それぞれのエリアの最新情報などを盛り込んだプレゼンテーションを行い、魅力をアピールした。
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3日間のプロモーション活動を終え、阿部知事は「オーストラリアの皆さんが日本への観光に期待していることを強く感じた訪問となった。一方で、コロナへの対応に関して、日本とオーストラリアの違いを大きく感じた。日本もアフターコロナの道筋を早く、明確にしていかなければならない。県としては国にも経済、観光面のあり方も含めてしっかり考えるよう求めていきたい。非常に参考になる訪問だった」と本誌の取材に対し答えた。
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プレゼン内容に定評があり今回は登場と共に会場から歓声が上がった
更に、海外でのプロモーション活動を実地で目にしたことに関して「各観光地の長を中心に、多くの訪問団で来られたことはこれからの長野県の観光を一体で進めていく上で大きな力となった。各地域の海外でのプレゼンテーションを見るのは初めての機会だったが、それぞれの工夫を全体としてどうコーディネートして最強のプログラムを作っていくか、そこにより一層注力して取り組んでいきたい」とコメントした。
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中央は「スノー・トラベル・エキスポ」主催者のフィル・オズボーン氏