連邦政府、イギリスのネオナチをテロ組織に指定

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保守連合政権下で極右団体の登録は初

 オーストラリアでは情報機関が、「国内では極右派のテロ活動が今後ますます激しくなっていくと考えられる」と警告しており、連邦政府が極右派をテロリスト団体に指定することをためらっているとの批判も挙がっていた。

 3月2日、ピーター・ダットン内相が野党などに示したテロリスト団体認定ブラックリストにイギリスのネオナチ団体が初めて加えられた。現在のリストはクルジスタン労働者党(PKK)を除けばほとんどがイスラム過激派で占められている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 Sonnenkrieg Division(太陽戦争師団)と名乗る団体はイギリスを本拠にしており、同国では2020年にテロ組織に指定され、非合法団体になっている。しかし、オーストラリアの情報機関は同団体はオーストラリア国内の活動には関わっていないとしているが、リストに登録されればオーストラリア国内での活動が禁止される。

 同団体のポーランド系構成員は、「メーガン・マークルと結婚したハリー王子は人種的裏切り者」と呼び、テロ行為を計画していたとして逮捕、起訴の上、有罪判決を受けている。

 オーストラリアで同団体がテロ組織に指定登録されると、同団体に加わること、資金を提供すること、団体メンバーと交わることなどが違法行為になり、有罪になれば懲役最高25年ときわめて厳しい。

 これまでにもアメリカの極右団体のProud Boysを名乗る数人の男性がメルボルンでの白人優越主義者グループの示威行動に加わるなどしており、連邦野党労働党は、この団体もブラックリストに登録するよう要求している。

 また、VIC州のグランピアンズ山岳地域で極右団体が訓練キャンプしたことも報道されており、ダットン大臣は、連邦議会の情報公安合同調査委員会に、リストに載せる条件は満たしていないが危険の大きい団体を調査するよう指示している。
■ソース
Neo-Nazi Sonnenkrieg Division to become first right-wing terrorist organisation listed in Australia

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