VIC、2021年豪F1グランプリ、MotoGP中止

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業界関係者「メルボルンでのイベントの将来が不安に」

 7月6日、2021年にアルバート・パークで開かれる予定のオーストラリア・F1グランプリと、フィリップ・アイランドで開催される予定のMotoGPの双方を中止するとの発表があった。

 同日付ABC放送(電子版)が伝えた。

 VIC州政府のマーティン・パクラ・スポーツ大臣は、ワクチン接種が思うように進んでいないことと海外からの入国者数に制限があることでイベント開催が難しくなっているとしている。

 パクラ大臣は、「もっと接種率が高くなるまで社会正常化を実現することは難しい」と語っているが、業界リーダーは、「将来、メルボルンでのイベント開催が難しくなる可能性もある」と警告している。

 この2つの大イベント開催中止で2022年の全豪オープンの開催も危ぶまれるが、パクラ・スポーツ大臣は、「来年の全豪オープンは必ず開催する」と語っている。

 パクラ・スポーツ大臣は、「中止決定は残なんなことだが、これがパンデミック下の現実だ。接種率が上がらない限り正常化への道は難しい。2022年の予定については直ちに着手するが、ドライバー、ライダー、モータースポーツ・ファンを再びここに迎えられるようにしたい」と語っている。

 F1グランプリは毎年3月に開催されるが、今年は年末近くまで待てばコロナウイルスも鎮静化する可能性があるかもしれないとの期待で11月に延期されていたが、結局、期日も迫ってきて、中止を決定せざるを得なかった。

 パクラ大臣は、「F1もMotoGPも主催団体が今週中にイベント開催の保証をもらいたいと要求しており、主催団体としても計画を立て、事態に対応しなければならないので早めに開催できるのかどうかを知りたいというの当然だが、現在、2回の完全な接種を済ませているという率が非常に低く、また、7月2日には全国閣僚会議で、海外からの入国者枠を半減することが合意されており、両団体に対して保証できる状態ではないと判断した」と語っている。

 2020年3月にはオーストラリア・グランプリ開催初日に観客が入場ゲート前に集まっている状態で中止を宣言する事態になっていた。パクラ大臣は、「パンデミック中は海外・国内からの観客動員も小さく、州政府としてもイベント開催の経済的利益は小さくなっている。従って、中止の影響も普段ほどには大きくない。それでも影響はあるのだが」と語っている。
■ソース
Australian Formula One Grand Prix and MotoGP cancelled for 2021

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