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住宅ローン抱える世帯に金利上昇の打撃警報

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石油・住宅価格主導型の消費者物価指数上昇

 10月27日、豪統計局(ABS)は、国際的な原油価格上昇から国内でもペトロール価格が高騰しており、また、コロナウイルス・パンデミック期間中に住宅価格が跳ね上がってきたことから、2021年第3四半期末までの1年間で消費者物価指数(CPI)が3%上昇したと発表した。

 CPI上昇で中銀が動き出し、政策金利を引き上げることがあれば、住宅ローンを抱える世帯にも銀行側の金利上昇の打撃が及ぶ可能性もある。

 10月28日付ABC放送(電子版)が伝えた。

 中銀(RBA)は、CPIを2%から3%の範囲内におさめることを目標としており、そのために政策金利を上下させている。現在は政策金利も歴史的な低水準の0.10%になっており、ゼロ金利、マイナス金利もささやかれたことがある。また、中銀理事会も2024年頃から政策金利引き上げを予想していた。しかし、これまで2%以下で推移していたCPIが中銀目標上限の3%に跳ね上がったことで急遽政策金利引き上げも視野に入ってきた。

 長期固定金利住宅ローンの利率が上がっており、一方、変動金利住宅ローンの金利は下がっている。しかし、アナリストは、「現在、変動金利住宅ローンの金利は低いが、それも予想より早く引き上げられる可能性がある」と警告している。

 また、利率はすでに上昇に転じており、短期利率は下がっているが、長期固定金利は上昇段階にある。

 RateCityのサリー・ティンドル調査部長は、「四大銀行はいずれもこの10日間で固定金利住宅ローン商品の金利を引き上げている。ローンを借りる方は調べて金利の一番低い金融機関を見つけて自衛するしかない。CBAもNABも、ベース変動金利も1年固定金利も引き下げているが、それ以外の商品、長期ものの金利は引き上げている。また、ウェストパックやANZもほとんどの固定金利商品の金利を引き上げている。それがどういうことかというと、2年以上の住宅ローンを借りようとする人はこれまでよりもっと大きな額を返済することになる」と語っている。

 RateCityによると、名義人の年齢に関わらない普通貯金口座の最高金利は現在1.35%で、特定の若年者口座では2.5%というものもある。一方、預金利率の最低線は現在0.05%となっている。手数料その他を考えに入れると、大事な現金は絨毯の下に隠しておいた方が賢明というものだ。
■ソース
Will interest rates start rising with inflation and sink house prices and indebted home owners?

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