妊娠と新型コロナワクチンの関係と
オーストラリア国外で接種を受けた方のための情報
オーストラリアでは 12歳以上なら誰でも、接種プログラムに参加する薬局や開業医、政府のクリニックで新型コロナのワクチン接種を無料で受けられます。
オーストラリアでは、2回の新型コロナワクチン接種を終了した人の割合が 16歳以上の人口の80パーセントを超えましたが、このワクチンについての誤った情報はまだ存在しています。次の情報を読んで新型コロナワクチンと妊娠の関係についてや、ワクチン接種の受け方と接種場所、良好な衛生上の習慣や人との距離を維持することの重要性について把握しておきましょう。
妊娠中や妊娠計画中、授乳中にワクチン接種を受けても安全ですか
医療製品管理局 (TGA) は科学者や医療専門家で構成された組織で、ワクチン、薬品その他の医療製品すべてのオーストラリアにおける使用について規制と承認を行なっています。TGA は妊娠中や授乳中の女性と妊娠を計画している女性向けにファイザー (Comirnaty) とモデルナ(Spikevax) を承認しています。
妊婦と胎児の場合には、新型コロナウイルスに感染して重症化したり、集中治療が必要になったりするリスクが高くなりますので、ワクチン接種はこうしたリスクを軽減する最善の方法です。
アメリカで3万5千人の妊婦を対象に行われた調査では、早産や死産、先天性欠損など合併症が生じる確率はワクチン接種によって上昇することはないという結果が出ています。新型コロナワクチンの接種を受けた妊婦の作った抗体は胎盤を通って胎児に至り得ることを科学的証拠が示唆しており、これは特に妊娠早期に接種を受け、出産前に2回の接種を受けた妊婦で多く見られました。こうした抗体は生後数か月の間、新型コロナから赤ちゃんを守る可能性があります。
妊娠を計画中の方の場合には、妊娠前に接種を受けておけば妊娠中ずっと新型コロナから守られる可能性が高いと言えます。ワクチン接種を受けることで受胎能力や妊娠する確率に影響が生じることはありません。
国外でワクチン接種を1回または2回受けてからオーストラリアに入国した場合はどうすればいいでしょうか
オーストラリアで承認されているワクチンを国外で受けた方は、接種を証明する英語の書類を提示できれば、オーストラリア帰国後にオーストラリア予防接種登録簿 (AIR : Australian Immunisation Register)に記録してもらうことができます。この登録が済めば、予防接種歴明細表 (HIS: immunisation history statement) に新型コロナワクチンが記載されます。
接種に関する書類が英語でない場合には、その英訳を手配することができます。内務省ウェブサイトには利用できる無料翻訳サービスがあります。詳しくは translating.homeaffairs.gov.au。
オーストラリアで認められている承認済みワクチンは次の通りです:アストラゼネカ、ファイザー、モデルナ、シノバックのコロナバック、シノファームのBBIBP-CorV、ジョンソン&ジョンソンのCOVIDワクチン、バラート・バイオテックのコバクシン。
上記の承認済みワクチンの接種を受けていない方は、オーストラリアのワクチン接種完了の条件を満たしていないことになります。
こうしたワクチンのいずれかを1回だけ受けている方は、2回目の接種を接種プログラムに参加する薬局や開業医、政府のクリニックで予約できます。2回目の接種を受けてから6か月以上経過している方は、ブースター接種を受ける資格があります。
頻繁に手を洗うことを忘れないようにし、咳やくしゃみの衛生上のエチケットを守り、人との距離を保つようにしましょう。場所によっては、まだマスクをしなければならないところもあるかもしれません。喉の痛みや鼻水、咳や発熱などの症状がある場合には、検査を受けて陰性の結果を受けるまでは自宅待機をしてください。
新型コロナワクチンやブースター接種の予約は www.australia.gov.au で、または 1800 020 080 にお電話ください。通訳サービスは 131 450 にお電話ください。
キャンベラ、オーストラリア連邦政府認可広告