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クリステンセン議員「豪大使館に抗議デモをかけろ」

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米極右陰謀論派オンライン・ショーで発言

 12月7日付ABC放送(電子版)は、ジョージ・クリステンセン連邦LNP議員がアメリカの陰謀論派のオンライン・ショーに出演し、オーストラリアのコロナウイルス社会規制を批判し、オーストラリア大使館に抗議デモをかけるべきだと発言したことを伝えている。

 クリステンセン議員は以前から極右的な跳ね上がった発言で知られているが、来年の連邦選挙不出馬を発表しており、党の制裁も実質的に影響がない。しかし、同僚議員からは、クリステンセン議員を党組織に従わせることを要求する声が高まっている。

 クリステンセン議員は、米極右陰謀論派とのオンライン・ショー、Infowarsウェブ・シリーズでホストのアレックス・ジョーンズ氏が、オーストラリアのコロナウイルス隔離施設を、ナチスのアウシュビッツ収容所になぞらえると、一緒に笑っており、さすがにこれまで、「クリステンセン議員の意見に同意はしないが、彼の言論の自由を尊重する」などと発言を擁護してきたスコット・モリソン連邦首相やバーナビー・ジョイス副首相も擁護しきれず、モリソン首相は「アウシュビッツでのユダヤ人虐殺を無神経に矮小化している。犠牲者に敬意を持つなら、決して軽々しく冗談を言えることではない」と批判している。

 ジョーンズ氏は、ソーシャル・メディアのヘイトスピーチ禁止方針に何度も違反していることから、フェースブック、インスタグラム、YouTubeなどへのアカウント登録を禁止されている。

 ショーの中で、クリステンセン議員は、アメリカのジョーンズ氏のウェブ・シリーズ聴視者に向けて、「オーストラリアのコロナウイルス規制に抗議し、豪大使館前に抗議デモをかけよう」と発言している。

 また、これまでクリステンセン議員を擁護してきたジョイス副首相も同議員の発言を厳しく批判している。

 クリステンセン議員は、11月にも連邦議会において、州、準州のコロナウイルス規制をナチス・ドイツやソ連の全体主義政権になぞらえ、「権力に対して市民的不服従で応えよう」と発言している。

 ジョイス氏に党首の座を奪われたマイケル・マコーマック前国民党党首は、「クリステンセン氏の発言は不埒至極であり、彼のために党が笑いものになっている。彼を引っ込めさせ、党組織に従うこと、彼の発言は許せるものではないことをはっきり教えなければならない」と発言している。QLD州では自由党と国民党が合同して自由国民党(LNP)組織だが、LNP党員議員は連邦議会では自由党または国民党のいずれかに属する。クリステンセン議員は連邦国民党所属。

 連邦労働党のタニア・プリバセク議員は、「選挙で選ばれた連邦議会議員が外国の市民に向けて自国政府に抗議しようと煽るというのは異様な事態だ。連邦首相が彼の跳ね上がりを抑えつけることが当然ではないか」と語っている。
■ソース
Scott Morrison denounces comments made by George Christensen on conspiracy theorist’s show

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