オミクロン株州全域に、G・Cが接種率谷間化
QLD州は今や感染力の強いとされるコロナウイルス・オミクロン株が州全域に広がる気配を見せており、それに合わせて新陽性者も増えてきている。
12月23日付ABC放送(電子版)が伝えた。
12月22日午後8時までの24時間に369人が陽性と判定されているが、これは同州の1日の陽性者発生数としては最高記録で、第二位の記録は前日の186人。1日で新陽性発生数が2倍になっている。
23日の記者会見に立ったアナスタシア・パラシェイQLD州首相は、「クリスマスと新年は安全に過ごしたいと願っているが、これまで他州で起きていたような爆発的な感染者数増加が気がかりだ」と語っている。
さらに、「それでも一つ朗報と思えるのは、現在、コロナウイルス感染症で入院しているのは1人だけで、その患者は他にも基礎疾患を抱えている。他の感染者は病院に入る必要のない症状だ。コロナウイルス株は州の至る所に広がっているが、私達はコロナウイルスと共存しなければならない。ウイルスはずっとこの州にも居続けるだろうし、これはパンデミックの新しい段階とも言える。これからはウイルスの影響は未接種者にのしかかってくるだろう」と語っている。
ジョン・ジェラードQLD州主席医務官は、「このウイルスの広がりは避けられないだけでなく、必要でもある。QLD州がパンデミック段階からエンデミック段階に移行できるためにはウイルスが広く分散しなければならない」と語っている。
さらに、「州民全員が免疫を獲得しなければならない段階に来ており、免疫をつくる手段としてはワクチン接種を受けるか、ウイルスに感染するしかない。また、マスクや社会的距離といった措置はウイルスを根絶するための手段ではない。ブースター接種を受けられる時までの時間稼ぎであり、感染を阻止できるものではない」と語っている。
また、パラシェイ州首相は、ゴールド・コースト地域の接種率が低いことを指摘し、「QLD州のほぼ全域で最低1回の接種を受けている人口は90%を超えているが、唯一、ゴールド・コーストだけが90%を下回っている。ブリスベン市などは95%に向かっているが、ゴールド・コーストだけは88.8%に留まっている。ゴールド・コースト市民は一人一人が責任ある態度を取ってもらいたい」と呼びかけている。
■ソース
Queensland records 369 new COVID-19 cases, as Omicron variant spreads through state