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「オンライン詐欺団を摘発する協力をお願いする」

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巧妙な口説に乗せられ、$30,000をだまし取られる

 消費者保護機関が、「オンライン詐欺の被害が30%増加している」と警告を発している。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 同機関は、「被害者は被害を恥じて警察に訴えないことが多いため、実際の被害は報告されているよりはるかに多いはず。また、オンライン詐欺の手口は人が思っているよりはるかに巧妙で説得力がある」と語っている。

 ABC放送は、WA州パース市のビーコンズフィールド在住のマリオンさん(78)の被害例を伝えている。

 最初、全国ブロードバンド・ネットワーク敷設についてと称する電話を受けた。ところが、話題が詐欺に金をだまし取られる事件になると、電話の主は、「実は豪犯罪調査委員会(ACC)の者だ。詐欺団を摘発する協力をお願いしたい」と言い出した。マリオンさんは、世の中のためになるならと考えた。さらに、マリオンさんを説得し、昆ピュータにソフトウエアをインストールし、ソフトウエアを通じてマリオンさんのコンピュータ操作を逐一検出した上で、マリオンさんが実はすでに詐欺の被害を受けていると説明した。

 ACCと名乗る電話の主は、マリオンさんの銀行口座に3万ドルを振り込むからその金額をさらにタイの銀行口座に送金してもらいたい。詐欺団がその金を引き出そうとしたところを一網打尽にすると説明しており、さらにACCから送金を認可する書類というものをマリオンさんに送っている。

 詐欺団は携帯電話でマリオンさんの動きを逐一把握しており、マリオンさんは催眠術にかかったように電話の主のいいなりに動いた。マリオンさんは銀行に出かけ、自分の口座に3万ドルが振り込まれているかどうかの確認もせずに自分の口座から3万ドルを教えられたとおりの口座に送金している。

 数日後に友人にその話をしている時に、突然、自分が詐欺に引っかかったことに気づいた。

 マリオンさんは、「電話の主はごく普通に話しており、私が関心を持っていることについても気持ちよく話してくれた。私はすっかり世界を救う気持ちになっていた」と語っている。

 「詐欺団を捕まえる協力をお願いする」というのは新しい詐欺の手口だと報告されている。

 消費者保護庁の調査によると、2018年には投資詐欺がもっとも多く、次いでロマンス詐欺、オンライン売買を使った詐欺などとなっている。

 また、「詐欺団はプロ。手口が非常に巧妙になっており、説得力のある話し方をする。被害に遭わないためには突然やってくる電話、テキスト・メッセージ、電子メールなどについては懐疑的にならなければならない。彼らは被害者を騙すためにあの手この手の作り話をして信じ込ませる。どんなにもっともらしくても、受話器を置き、少し時間をかけて考えること」と語っている。
■ソース
Consumer Protection warns of online scams after number of victims spikes by a third

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