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ベレジクリアンNSW州首相、メディアから総批判

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ニューカッスル・ジャーナリストに「トランプ的対応」

 2月21日、グラディス・ベレジクリアンNSW州首相とアンドリュー・コンスタンス運輸相は、ニューカッスルのライトレール建設について質問したジャーナリストを侮る態度を示したため、他のジャーナリストやジャーナリズム研究者、ツイッターから非難が殺到している。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 ツイッターに投稿されたビデオは、州政府の二人の大臣が、ニューカッスル・ヘラルド・ジャーナリストのマイケル・パリス氏のライトレール計画に関する質問を「いつものやり方」と評したところを映している。これに対して著名なジャーナリストも「パリス氏を侮っている」と2人を非難している。

 労働党のジョディ・マッケイ影の運輸相は、「ジャーナリストは厳しい質問をしてくる。しかしそんなことは政治家なら当然受けるべきことだ。質問したジャーナリストを異常な態度で馬鹿にした首相と運輸相は謝罪すべきだ。二人の後に立っているスコット・マクドナルド州議会上院議員の表情を見ればすべてを物語っている。マクドナルド議員はベレジクリアン首相とコンスタンス運輸相がジャーナリストを侮ったことにショックを受けている」と語っている。

 二人の大臣は、ニューカッスル・ライトレール開業に先立って試乗しているが、州政府は従来のシドニーと接続するヘビー・レールの市内部分を廃止し、4億ドルをかけてライトレールを敷設した。

 この建設計画について、パリス記者が「政府はなぜライトレールの投資対効果検討書を公表しないのか?」と質問したところ、コンスタンス運輸相が「どこの記者だ?」と聞き返し、パリス記者が「ニューカッスル・ヘラルド紙」と応えたところ、ベレジクリアン州首相が「あの新聞なら言いそうな質問だ。いつものやり方だ」と発言した。それに続いて、コンスタンス運輸相が「今日はもう少しポジティブな質問を考えたらどうだ? ライトレール開業は誰にとってもいいニュースだ」と発言した。

 これに対して、パリス記者は「いい結果だと言うが、今日トラムに乗って分かるとおり、通りはどこもがら空きだ。政府はニューカッスル再活性化と言うが、ビジネス界の声を聞くとまったくかけ離れている」と反論した。

 NBNニュースのカメラ・オペレータ、デビッド・トレルフォ氏は自分のツイッターを使ってビデオを流し、ベレジクリアン首相の態度を「トランプ的対応」と評している。

 メルボルンの大学、RMITメディア・コミュニケーション学部のビンセント・オドネル名誉研究員は、「大臣二人は記者会見を反対派封じのために使っている。ジャーナリストが正しく仕事をしている場合、それは一般社会を代表して質問していると言うことだ。ジャーナリストの正当な質問に対して政治家が答をはぐらかしたり、勝手に話題を変えようとしたり、一部の問題ばかりに集中し、質問の他の部分に答えようとしない態度のために政治の動きに対する信頼性がすっかり損なわれているし、政治家の信頼性も損なわれている。ジャーナリストが質問する時、その背後に一般社会があることを忘れている政治家が多い」と語っている。
■ソース
NSW Premier Gladys Berejiklian slammed over ‘Trump-like response’ to Newcastle journalist

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