逮捕覚悟で合法化要求デモを実行した先駆者称え
1978年6月、数百人の人々が同性愛禁止の法律の廃止を要求し、シドニーのオクスフォード・ストリートをデモした。このデモの開催許可が突然取り消され、53人が逮捕された。逮捕者はほとんどが不起訴で釈放されたが、シドニー・モーニング・ヘラルド紙などが逮捕者の氏名を公表したため、職場を解雇される者が大勢出た。NSW州では1984年にようやく同性愛禁止法が廃止されている。
1978年のデモ参加者の勇気と犠牲を称え、毎年3月第一土曜日にゲイ&レズビアン・マルディ・グラが開催されている。
ABC放送(電子版)が伝えた。
現在ではシドニー市議会、NSW州政府、連邦政府も協力し、NSW州警察職員のグループも参加するなどしており、この日のために海外からの旅行者も増えており、観光収入も大きいといわれている。
また、過去のゲイ&レズビアンからさらに広がり、異性愛を除いた少数派のすべてを含み込んだLGBTQIを祝う祭典になっている。
今年もシドニー市内は上々の天気で、パレード参加者は12,500人、フロートの数は200を数え、30万人以上の人出があったと報じられている。
2018年には歌手のシェールが参加したが、今年はカイリー・ミノーグが白シャツ、金色のカウボーイ・ハット、赤いバンダナを着けたダンサー・グループと参加したが間もなく姿を消している。
また、今年はオーストラリア先住民族が煙の儀式で参加者を迎える正式の儀式を行い、パレード開始を宣言した。
午後7時、100台の女性ライダー・グループ、「ダイクス・オン・バイクス(ダイクはレズビアンの意)」が爆音を鳴らしてオクスフォード・ストリートを行進、200基のフロートの先陣を切った。また、先住民族の「ファースト・ネーション」フロートも先頭にあった。
また、自由党のフロートもあり、労働党はNSW州野党のマイケル・デーリー、連邦議員のアンソニー・アルバネージ両氏が参加した。
パレードは午後11時に終了したが、シドニー市内各所でパーティが続けられた。
また、シドニー・マルディ・グラは2023年の「ワールド・プライド」イベント開催に立候補しており、今年はニューヨーク、2021年はコペンハーゲン開催が決まっている。
■ソース
Sydney’s Mardi Gras parade celebrates the fearless and fabulous