キャンベラ自由党議員が反対意見で乱射事件引用
キャンベラ自治議会の女性自由党議員が、児童性虐待防止法改定法案に盛り込まれている内容が善良な特定宗教信者を狙い撃ちするものであり、クライストチャーチのモスクで起きた大量射殺事件のようなものだとして、反対意見の根拠にした。これに対しては自由党内からも批判が起きている。
ABC放送(電子版)が伝えた。
ACT自治議会は、連邦政府が設置した「児童性虐待に対する団体の対応に関する特別調査委員会」の勧告案を受け、児童性虐待防止法改定法案の審議を進めているが、ジュリア・ジョーンズ自由党議員は、この法案で、カソリック教会の聖職者が告解聴聞室で知り得た児童性虐待の告白も通報することを義務づけていることについて、「このような条文は特定宗教信者を狙い撃ちするものだ。善良な宗教信者がこのような問題に引きずり込まれ、不必要に邪悪扱いされることになる」として、さらに、「特定宗教を狙い撃ちにすることがどのような破滅的な結果をもたらすかは先日見たばかりであり、このような時期に非常に悪い前例を作るものだ」と語った。
さらに、「ACT政府が児童性虐待特別調査委員会の勧告案を立法化する動きは準州民を離反させることになる。法律が人の宗教的行為にまで立ち入ることは人々を対立させるものだ」と発言した。
政府の法案に対しては野党も支持を表明しており、「児童性虐待の事実を知り得た者はどんな場合でも通報する」ことを義務づけており、告解聴聞室も例外ではないとしている。
野党は、この法案の審議において、カソリック信者の議員にも自分の良心に基づいて発言してよいと決めているが、しかし、ゴードン・ラムゼーACT自治政府法務長官は、「ジョーンズ議員の発言は党の考えとも一般社会の考えとも一致しない。子供の安全が何よりも優先して考えられなければならず、この法案と先日起きたばかりの忌まわしい事件とを比較して語るというのは恥知らずな行為だ。政治家も宗教団体も誰も国法を超越することはできない」と語っている。
■ソース
Canberra politician uses Christchurch shootings to argue against child sex abuse reform