シドニー・モーニング・ヘラルド紙が報道
7月24日付シドニー・モーニング・ヘラルド紙(電子版)は、カジノとホテルを経営するクラウン・リゾートが、中国人の高額ギャンブラーをカジノに呼び込むプログラムの一環として、アジア地域でもっとも大きな勢力を誇る犯罪組織を後ろ盾にしたツアー・オペレータと取引していると報道している。
クラウン・リゾートはオーストラリア最大富豪の一人、ジェームズ・パッカーが一部の利権を持っているが、同紙は、クラウン・リゾートがVIPギャンブラーを大した抵抗もなくオーストラリアに招くため、オーストラリアのビザ手続きの弱点を利用している可能性があるとも伝えている。
エージ紙、シドニー・モーニング・ヘラルド紙、TV時事番組「60 Minutes」の調査結果として、「The Company」と呼ばれる犯罪シンジケートがクラウン・リゾートにつながりのある銀行の口座と高額ギャンブラー用室、クラウン・カジノを利用して犯罪で得た金をロンダリングする一方でクラウン側もメルボルンとパースのカジノの収益を生んでいる。
メルボルンの金融アドバイザー、ロイ・ムーは、2012年にドラッグで得た金をクラウン・カジノに預け入れ、同カジノを通して金をロンダリングしたとして実刑を受けている。
また、クラウン・カジノは、中国人高額ギャンブル市場で何百万ドルもの金をかき集めようとして中国の反賭博法に違反したばかりか、ドラッグ密売、マネー・ロンダリング、人間密輸、中国政府に影響を持つエージェントなどとの関係が言われるツアー・オペレータとも取引を続けている。
業界アナリスト、米国および豪の取締官は、「一部のツアーは合法だが、他のツアーには、三合会とも呼ばれるアジア組織犯罪集団の紐付きのオペレータがいる」と語っている。
■ソース
Crown casino’s links to Asian organised crime exposed
https://www.smh.com.au/business/companies/crown-casino-s-links-to-asian-organised-crime-exposed-20190724-p52ahi.html