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米中貿易緊張のあおり、豪ドル対米ドルでさらに低下

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世界金融危機以来最低レベルに

 8月に入って早速ドナルド・トランプ米大統領が中国からの輸入品に10%の関税をかけると宣言しており、米中貿易緊張は緩和の兆しを見せない。中国に地下資源を輸出するオーストラリアがこの米中貿易緊張のあおりを受け、対米ドルで豪ドルの価値がさらに下がっており、世界金融危機(GFC)のさなか、2009年3月の水準にまだ落ちている。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(電子版)が伝えた。

 8月2日午後早くには豪ドルが68.06米セントで取引され、中国経済力に疑問が生まれた2016年1月の水準をさらに下回った。また、同日には一時67.96米セントにまで下がったこともある。

 豪ドルは2019年1月初めに休暇シーズンに影響されてわずか何分かの間に3%も下がったことがあるが、現在は2009年3月以来見なかったほどの低レベルで落ち着いている。

 この日の豪ドルの変動は、トランプ大統領がいくつかのツイートで、「9月1日より、中国からの3,000億米ドル(4,400豪ドル)の輸入品に10%の関税を追加する」と発表したことを受けたもの。

 ツイートの後の記者会見で、トランプ大統領は、「関税は今後25%を超えることもあり得る」と発表している。

 ツイートの前日、米中は上海で貿易交渉を行ったがはっきりとした進展は見られなかった。

 コモンウェルス銀行の主任通貨ストラテジストのリチャード・グレース氏は、「中国経済と世界経済の成長の鈍化を予測して豪ドルが値下がりした。米中貿易緊張は世界経済成長を引き下げるように働くことから豪ドルの価値も下げ圧力を受け続けることが考えられる」と語っている。

 トランプ大統領のツイートがすべて現実化すると、中国からの輸入品全てに関税がかけられることになる。もちろん、中国も黙ってみていることは考えられない。
■ソース
Aussie dollar tumbles to lowest level since GFC as trade war escalates

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