有事の際のペルシア湾石油輸送路防衛に
トランプ米大統領とイラン政府の舌戦がエスカレートし、ペルシア湾の緊張が高まっている。
アメリカは同盟国に対して、国際有志連合国に加わり、海上輸送路の防衛の説得に努めてきた。これを受けてオーストラリア政府も、有事の際にはペルシア湾の石油輸送路をイランの干渉から防衛するというアメリカの呼びかけを真剣に検討している。
ABC放送(電子版)が伝えた。
アメリカのこの呼びかけはイギリス船籍のタンカーがイランに拿捕されたことを受けて出されたもので、オーストラリア政府の外相や国防相は、「我が国にの外交政策はしっかりとアメリカと歩調を合わせる」ことを約束している。
年恒例の豪米外務・防衛閣僚協議(AUSMIN)がシドニーで開かれ、両国の外務・防衛担当大臣が一堂に会し、南シナ海における中国との緊張関係やホルムズ海峡におけるオーストラリアの役割について話し合った。
リンダ・レイノルズ国防相は、アメリカの要望についてマリス・ベイン外相と協議していることを明らかにしたが、「結論は未だ出ていない。ペルシア湾地域の緊張の高まりを深く憂慮するものだが、ペルシア湾での船舶輸送への攻撃に対しては強く非難する。アメリカの要請は深刻であり、また難しい問題でもあるため、私達も深刻に検討しなければならないと考えている。結局のところ、我が国の国益を考えて結論を出すことになる」と述べている。
スコット・モリソン連邦首相は、「世界でもっとも重要な二国関係、米中関係も緊張している。貿易摩擦がエスカレートしており、巻き添えのダメージが広がっている」と語っている。
しかし、トランプ政権は、友好国の土地にミサイルを配備したいとしており、オーストラリアがペルシア湾にパトロールの海軍を派遣するかどうかも検討している時に、モリソン政府が外交政策をどうバランスさせるかに関しては中国の関心も非常に高まっている。
■ソース
Australia considering United States request to join coalition to protect oil shipments in the Persian Gulf