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NSW州警察、所持品身体検査件数が異常突出

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ドラッグ検査で警察官が女性威嚇に利用も

 NSW州警察が、ドラッグ検査などで脱衣を命じ、裸にして身体検査する件数が異常に突出しているとの報告書が提出された。

 州政府の警察相は「まったく合法」と主張しているが、報告書は、かなりの数の身体検査に違法性があることも指摘している。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 レッドファーン法律センターが依頼して実施したNSW大学の調査報告書の筆頭著者、ビッキ・センタス博士は、「かなりの率で警察官が脱衣身体検査の法的規準について考えていない」と述べている。

 報告書は、過去12年で脱衣身体検査の件数が20倍にも増えており、2014年/15年から2017年/18年までの期間の脱衣身体検査では62.6%から65.5%の検査で何も見つかっていないと述べている。

 被害者の一人、クリスタル・スミザーズさん(21)の場合、ミュージック・フェスティバルで6回も脱衣身体検査を強制されており、最悪のケースでは、月経中に裸を命じられ、しゃがんだ姿勢でタンポンを取り出すよう命じられた上に咳をするよう命じられている。6回の身体検査で警察官は一度もドラッグを発見していない。

 スミザーズさんは、もうミュージック・フェスティバルには行きたくない。家に閉じこもっている方が気が休まると語っている。

 センタス博士は、「NSW州の脱衣身体検査を規定する法律は曖昧であり、拡大解釈が可能になっている。警察官が自分のやっていることが法に規定された脱衣身体検査と自覚していなければ、その検査を脱衣身体検査として報告書に記録しなければならないことも分かっていないし、検査を受ける人のプライバシーと尊厳を守るための遵守規則に従うことも知らないだろう」と述べている。

 また、「脱衣身体検査には、しゃがませて咳をさせ、肛門や膣から隠し持っている物品を飛び出させる検査は含まれていない。脱衣身体検査とは裸にさせ、体に触れずに目視検査することだけを言う。NSW州の法律には、しゃがませ、咳をさせる体腔検査を警察官に許す条項はない。この州では、体腔検査は法理手続きと定義されており、裁判所の命令がなければできないことだ」と述べている。

 NSW州警察広報担当官は、「新規採用警察官は全員に脱衣身体検査の手順を教えており、勤続期間中にもさらに訓練を行っている。警察官は脱衣身体検査を楽しんでやっているわけではない。体腔内にドラッグや凶器を隠していた例もある」と反論しているが、NSW大学の調査では、脱衣身体検査の結果起訴に持ち込んだ件数は30%程度となっている。また、脱衣身体検査を受けているのは25歳以下がほとんどで、先住民族は10%にのぼっており、人口比率よりはるかに高い。

 レッドファーン法律センターの「警察説明責任部」のサム・リー氏は、「脱衣身体検査をさせられた若者が法律相談に来る回数が急激に増えている。現場の警察官を教育するために法律を改正しなければならない。たとえば、身体検査は人から見えないところで行わなければならないということさえ守られていない」と語っている。

 デビッド・エリオット警察相は、ABC放送のインタビュー申し込みに返答しなかったと伝えられている。
■ソース
NSW Police’s use of strip searches skyrocketing, report finds

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