クライストチャーチ極右テロ事件の殺人ビデオ問題
オーストラリア国内の大手通信事業者にeSafetyコミッショナーから、新規則を適用して、8つのウエブサイトをブロックするよう命令が出された。この8つのウエブサイトは、ニュージーランド南島のクライストチャーチでオーストラリア人の白人極右が自動小銃を抱えて2つのモスクで乱射、51人を射殺、49人を負傷させた事件でテロリストの白人優越主義極右ブレントン・タラントが身体に着けたビデオ・カメラで犯行の様子をライブストリームで全世界に流したホストのウエブサイトやテロリストの犯行宣言を流していた。
シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)が伝えた。
国内大手通信事業者は、この8つのウエブサイトをすでに自発的に5か月にわたってブロックしているが、そのいずれのサイトでも暴力的な内容のファイルが削除されておらず、eSafetyコミッショナーがさらに6か月のブロック延長を公式に命令した。
タラントの乱射大量殺害の光景のビデオはライブ・ストリームからダウンロードされ、インターネットで何百万回もアップロードされた。事件当時、プロバイダーにとってはブロック対象となるサイトやブロック解除の条件などのガイドラインがなく、通信事業者は法的に難しい立場に置かれた。
事件後、ニュージーランドのジャシンダ・アーダーン首相が、「テロ暴力の場面やテロリストの犯罪宣言のビデオをインターネットから取り除く国際的な努力」を語っており、その後、フランスを訪問したスコット・モリソンも豪首相も同じ趣旨を繰り返した。ジュリー・インマン・グラントeSafetyコミッショナーは、「最初は45サイトが候補として上げられたが最終的に8つに絞られた」と語っている。
この公式ブロックは6か月の期間を限って命令実施され、その間に暴力的な内容やテロリストの宣言などが削除されればブロックを解除されることになっている。
■ソース
Telcos ordered to block eight websites under new Christchurch attack rules