シナジー社、パネル設置世帯の急増加で需要激減
9月26日、WA州の政府所有電力企業のシナジー社は、屋根ソーラー・パネル設置世帯が急速に増えており、電力事業に大きく響いているとして、6億ドルを超える損失を発表した。
ABC放送(電子版)が伝えた。
シナジー社はWA州政府が所有する電力企業で、2019年度には6億5,690万ドルの純損失を出したと発表している。原因として、「エネルギー事業が難しくなっており、さらに屋根のソーラー・パネル設置急増」を挙げている。
2019年6月の予想では、2020年度にはわずかながら利益を出すが、2021年度からの3年間には1億8,000万ドルの純損失を出すものと予想されていた。前年度ですでに6億ドルを超える純損失を出していたことは予想以上に険しい状況になっていることを示している。
シナジー社は同社の石炭火力、ガス火力発電所に対して、新設される再生可能エネルギー発電が価格破壊を進めていることもあり、ジェーソン・ウォーターズCEOは、「屋根ソーラー・パネルの普及」を今回の業績悪化の原因として挙げている。
2019年度の純損失の中には、電力施設修理コスト増大のために資産価値が4億2,890万ドル減じている損失も含まれている。
その他にも、発電事業、長期電力購入契約やネットワーク料金上昇などがあり、収入が4.7%減じ、28億4,000万ドルになっている。
ウォーターズCEOは、「ワラダージ風力発電所やグリーナフ・リバー太陽光発電所など再生可能エネルギー発電にもちからをいれていく」と発表している。
■ソース
Power retailer Synergy posts financial loss of $656 million as rooftop solar panels impact profit