中国から10万の留学生入学はほぼ絶望的
オーストラリアのスコット・モリソン連邦政府は、中国からの旅行者の入国全面禁止措置をさらに1週間延長すると発表した。ただし、オーストラリア国籍者と永住権者は禁止対象から除外されている。これで2月29日まで入国禁止措置が有効になる。
シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)が伝えた。
大学、TAFEなど高等教育機関は全額自己負担の海外留学生からの収入に負っており、この措置で10万人の中国人留学生が新学期開始前にオーストラリアに渡れる可能性がほぼなくなっている。そのため、大学によっては入学時期を日延べしたり、通信教育を実施するなどで対応すると発表している。
また、中国からの観光客も激減しており、オーストラリア経済に大きく影響することが予想されている。
連邦および州、準州の首席医務官の答申を受けて、2月20日朝、内閣国家安全保障委員会の会合が開かれ、延長が決まった。
会議後、モリソン首相が、「政府は国民の安全と保護を最優先する。国内の患者数は15人のまま留まっており、国内でコロナウィルスの蔓延を防ぐために厳重な予防措置を取ったことが成功していることを示している」と語った。
世界の新型コロナウィルス感染者は75,275人、死者は2,128人で、2月20日には湖北省で新しく349人の患者が出ているが、国家衛生健康委員会が、CTスキャンで臨床診断された何千人もの患者を除外するために分類定義を変えたため、患者増加率は下がり始めている。
モリソン首相は、中国の新型コロナウィルス発生震源地になっている湖北省の外では患者発生率が減少しているが、慎重に観察しなければならないと発言している。
■ソース
Australia extends China travel ban for one more week