モリソン連邦政権が必須医薬の備蓄始める
スコット・モリソン連邦政権は、抗生物質など必須医薬の備蓄準備を始めており、また、パニック買いを防ぐため、薬局で買える医薬の個数制限を設けることも検討すると語っている。
中国のコロナウイルス患者大量発生が医薬の生産にも影響しており、世界的に品不足が起きるとの不安が広がっている。
シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)が伝えた。
連邦のポール・ケリー副主席医務官は、「コロナウイルス大発生のため、中国では医薬と医薬原料の生産供給に支障が出ていることから、保健省では、医薬、マスク、医療器具など主要製品を積極的に国内国外から買い集めることを考えている」と発表している。
また、「3月5日、国内の医薬不足に対処する医薬品管理局(TGA)が、世界保健機関(WHO)やアメリカ、イギリス、ヨーロッパの保健当局者とテレコンファレンスし、この問題を話し合っている。
ケリー教授は、「政府が備蓄に必要とする2つの主要医薬には抗生物質と抗ウイルス薬がある。目下のところ、コロナウイルスに有効な抗ウイルス剤というものは特に存在しない」と語っており、さらに、「トイレット・ペーパーのパニック買いを薬局で繰り返さないよう願いたい。そういうことをすれば現実に慢性病で苦しんでいる市民を危機に陥れることになりかねない。また、必要とあれば医薬のパニック買いを防ぐために政府が介入する可能性もある。目下のところ、国内では必要な医薬が品薄になることは考えられない。しかし、どこかの薬局で必須医薬が不足しないと言うことではない。市民が買いあさり、買いだめすればあっという間に品薄が起きる」と警告している。
■ソース
Morrison government set to stockpile antibiotics amid global shortage fears