連邦政府、トラベル・バブルをNZから拡大を計画

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日本、韓国、シンガポール、台湾を対象に

 今週に予定されている全国閣僚会議で、スコット・モリソン連邦首相は、現在、オーストラリアとニュージーランド(NZ)の間に結ばれている「トランス・タスマン・トラベル・バブル」をアジア地域のいくつかの国、地域に拡大する考えを州首相に伝える考えを示した。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 モリソン連邦首相は、「オーストラリアは、現在NZとだけ結んでいるトラベル・バブルをアジア地域に拡張し、いくつかの国との間の行き来には14日間のホテル隔離を免除することを考えており、日本、韓国、シンガポール、台湾などアジア地域のいくつかの国と話し合いを進めている」と語った。

 ただし、外交筋も政府筋も、話し合いはまだ打診段階であり、何か月先に大幅な緩和があるというわけではないと強調している。

 現在、NZとオーストラリアとの間のトラベル・バブルでは、NZ居住者はオーストラリアのいくつかの州に入って14日間のホテル隔離を義務づけられていない。一方、NZはまだオーストラリア居住者の自由な入国を認めておらず、オーストラリアに一旦入ったNZ居住者も含め、NZ到着後には14日間の隔離が義務づけられている。

 モリソン連邦首相は、ヨーロッパやアメリカなどの地域はまだ厳しい状態だが、「アジア地域、特に台湾や中国のいくつかの省など北アジアやシンガポールなどとはそれなりの取り決めができるのではないかと考えている。低リスク諸国との間では適切な隔離手続きを通して旅客の交通が可能なのではないかと考えている」と語った。

 オーストラリア政府は日本、韓国の政府とも、旅客交通の緩和について話し合っている。

 モリソン首相は各州首相や準州主席大臣にこの計画を提出するが、自由な行き来が実現するのはまだ先のことになる。

 また、オーストラリア国内で一部の州が州境を閉鎖しており、海外にまだ何万人ものオーストラリア人が足止めされている状態では一部の国とはいえ、国境を開くことには困難がつきまとうと考える省官僚もおり、さらには旅客の往来が始まった後でコロナウイルスのリスクが大きくなった時にどうするかという問題も残っているとの懸念も出ている。
■ソース
Federal Government in talks to expand coronavirus travel bubble beyond New Zealand to some parts of Asia

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