「たくさんの人がビーチから逃げるように走っていた。すると、パンパンという音が聞こえてきた」 豪テロ事件現場近くに住む日本人女性の話

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ボンダイ・ビーチ全景。テロ事件は写真右端の公園で起きた(Photo: Rilla Paris on Unsplash)

 オーストラリアのシドニー東郊ボンダイ・ビーチで14日に起きた銃乱射テロ事件。現場のすぐ近くに住む日本人女性Aさんに事件発生当時の様子を聞いた。

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記者:事件のことは最初にどうやって知りましたか?

Aさん:突然、騒がしくなったので外を見ると、たくさんの人がビーチから逃げるようにして走っていました。すると「パン!パン!」という音が聞こえてきました。最初は花火か何かと思ったのですが、悲鳴を聞き、走って逃げる人たちがいたので、銃声だと気づきました。

 銃声は何発も続き、「ただごとではない」と思いました。でも、その時点では何がどうなっているのか分からなかったので、「犯人がこっちの方に来たらどうしよう?」と不安でいっぱいでした。

 しばらく様子を見ていたら、警察車両や救急車が何台もビーチへ向かって行きました。何度も銃声が聞こえたので、かなりの大事件なのだろうなと思いました。

 この時点で、SNSやネットのニュースで、ビーチで銃撃事件があったことを読みました。子どもたちのネットワークで「ハヌカ(ユダヤ教の祭)のイベントを狙った銃撃事件で10人死亡(当時)」と知りました。

金曜日はみんなで無事に卒業式を祝ってほしい

記者:この日は日曜日でしたが、子どもさんの学校への影響は?

Aさん:私の子どもは「イヤー6」(小学6年)で、ボンダイ・ビーチ・パブリック・スクール(注:事件現場前の通りを挟んで向かい側に位置している)に通っているのですが、学校は翌日、翌々日と休校になりました。学校がビーチの目の前にあって、警察や関係者以外は立ち入り禁止となっているためです。

 6年生最後の週なのに、学校に行かせることができないのは残念でなりません。金曜日(19日)には卒業式があります。みんなで学校に行って、卒業式ができることを願っています!

記者:子どもたちの心の傷が心配ですね。

Aさん:ボンダイ周辺は、ユダヤ人が多く住むエリアです。周辺の学校には、事件の影響を受けた人たちを支援するカウンセラーが配置されました。「トラウマになるような出来事に子どもや若者が対処できるようサポートしますよ」といった連絡が来ていました。

 ハイスクールについては翌日、登校したい人は来てもいいよということで、開校していました。でも生徒はほとんど来なかったようです。事件から2日経っても、まだ半数も学校に来ていないみたいです。今学期最後の週なので、そのまま学校に行かずにスクールホリデー(夏休み)に入る生徒も多いかもしれませんね。

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