入院・ICU収容・酸素吸入装置患者は増加の一方
1月4日付シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)は、政府の発表として、新たに23,131人がコロナウイルス陽性と判定され、2人が死亡したと伝えている。
また、入院患者も現在1,344人にのぼり、そのうち105人がICUで治療を受けている。そのうち27人が酸素吸入装置を着けている。
前回のコロナウイルス入院患者数記録は大シドニー地域でデルタ株アウトブレークが起きていた9月21日に入院患者1,268人、ICU収容242人が最大だった。
また、1日のコロナウイルス陽性者発生数記録は1月1日発表の22,577人があり、1月3日発表の陽性者数は20,794人だった。
一方、4日付発表の23,131人は総検査回数83,376人からの数であり、検査数に占める陽性者数の比率は28%にまで高まっている。
感染者数、入院患者数の増加は医療制度への重圧になっており、豪医師会(AMA)のクリス・モイ副会長は、「病院のユニットによっては職員の半数がコロナウイルスのために仕事を休んでおり、残った職員だけで増え続ける患者を治療することが次第に困難になってきている。現在、医療制度は増える患者と減る職員という事態の挟み撃ちに遭っている。病院の事務部長達から電話がかかってきて、職員がコロナウイルスに感染したり、濃厚接触で自宅隔離を命じられるために職員が半数しかいないというような医科も出てきている。どうやって人員を揃えればいいのか考えあぐねているというようなことを打ち上げられている」と述べている。
また、PCR検査会場は政府から請け負っている民間臨床検査会社のAustralian Clinical Labsが、「追って発表のあるまで、シドニー地域の28箇所の検査会場を閉鎖する」と発表しており、既に重圧を受けている他の検査施設がますます厳しい状況に立たされている。
スコット・モリソン連邦首相は、「政府は、補助金を出してRATキットを無料にすることは民間ビジネスの営業を妨害することになると考えている。何もか無料というわけにはいかない」と発表しているが、薬局ビジネスのリーダーは、「社会的弱者にRATキットを無料提供することは営業妨害にはならない」と販路している。
■ソース
Hospital staff ‘wiped out’ as NSW records 23,131 COVID-19 cases, two deaths