従業員、運転手が感染・隔離で生産・流通に障害
生産業者の従業員、流通のトラック運転手らがコロナウイルスに感染したり、濃厚接触で休業したりが起きていることと、消費者の買いだめ意識の高まりでシドニー都市圏のスーパーマーケットで空っぽの商品棚が出始めている。
1月10日付ABC放送(電子版)が伝えた。
ウールワースのブラッド・バンドゥッチCEOは、「供給チェーンが崩壊しており、ウールワースも他のスーパーマーケット・チェーンも今後2週間は商品補充が滞る見通しが大きい」と語っている。
バンドゥッチCEOは、「一部商品の不足は物によっては3週間程度入荷不足になる物もあると思う。最大の問題は、生鮮商品や食品雑貨を流通センターを通し、店頭に並べるまでのところにある。流通センターがボトルネックになっており、現在、20%から40%の社員が欠勤している。この欠勤はほとんどがオミクロン株の影響だ」と語っている。
コールズでは、流通センターの労働力の約3分の1が欠勤しており、また、店舗の社員の10%程度が欠勤していると語っている。
先週末には、「いくつかのトラック・ロジスティックス企業が、運転手の3分の1から半数までがコロナウイルス隔離のために欠勤している」と語っている。
スーパーマーケットにとっては流通への影響が大きいが、バンドゥッチCEOは、「メーカーや供給業者もコロナウイルスで業務に支障が出ている。特に国内メーカーの場合、企業内でコロナウイルスによる社員の欠勤が増えており、業務に支障が出ている」と語っている。
また、精肉の棚も空きが目立っており、「一つのサプライヤーというのではなく、ほとんどすべてのサプライヤーで起きており、生産が半分程度にまで落ちている。ただし、ウールワースの場合、商品供給は危機的にはなっていない。供給チェーンに十分な商品はある」と語っている。
2020年と2021年には消費者が商品がなくなるのではないかとあせって買い占めに走ったために商品棚が空になることがあったが、今回は問題が変わった。それでも対策はほぼ同じといえる。
バンドゥッチCEOは、店頭が正常に戻るのは1月末くらいになるかも知れないと語っている。
■ソース
Two to three weeks of supermarket supply disruptions ahead, says Woolworths boss