死者18人、入院2,337人、ICU152人
2月5日付ABC放送(電子版)は、NSW州で同月4日午後8時までの24時間に新たに8,389人が陽性判定を受け、死者も18人を数えたと伝えている。
新陽性者の検査別内訳は5,300人が迅速抗原検査(RAT)、3,089人がPCR検査の判定を受けたとしている。また、2,337人がコロナウイルス感染症で入院しており、そのうち152人がICUに収容されている。
新陽性者も入院患者、ICU収容患者も徐々に減ってきており、死者は過去3週間で最善の数字になっている。
ドミニク・ペロテーNSW州首相は、「NSW州は良好な経過をたどっている」と語っている。
NSW州では人口の42%以上がすでにブースター接種を受けており、州保健局のジェレミー・マカナルティ局長は、「コロナウイルスと戦うためにはブースター接種を受けることが何よりも大切」と語っている。また、先週のコロナウイルス感染死者の大多数は高齢者だったが、ブースター接種者は死者全体の18%にとどまっており、20%ほどは未接種者だった。
マカナルティ局長は、「感染を広げないためにも、また感染しても重症化しないためにもブースター接種は大切であり、16歳以上の人口が誰でもブースター接種資格ができれば直ちに接種を受けられるよう努力しなければならない。死者18人のうち11人が男性、7人が女性だった」と語っている。
ペロテー保守連合政権は「中小事業所支援プログラム」を発表し、中小事業所がコロナウイルス蔓延のために収入を40%以上失った場合、その収入を補償する措置を用意しているが、補償対象を2月分収入に限定している。NSW州南部のチーズで有名なベガを訪れていたクリス・ミンズNSW州議会野党労働党党首は、「地域経済建て直しのためには中小事業所の1月分収入についても同様に40%以上の収入減に対して補償すべきだ。一旦雇用が失われれば回復することは難しい。今朝、NSW州の郡部の中小事業経営者らと話し合ったが、いずれも過去6週間から7週間ほどがコロナウイルスの影響が強かったと語っている。州政府の経済支援プログラムでは、中小事業所は1月も40%の収入減になったことを証明しなければならないが、その1月分の収入減に対しては何の補償も受けられない。言い替えれば、コロナウイルスのために事業で大きな打撃を受けたと証明することが義務づけられているのに、その大打撃に対して1ドルの補償も受けられない不合理だ。1月こそどこも大損失を出した時期だ。国内労働者の大多数が中小事業所に雇用されており、その中小事業所が苦境になればオーストラリア経済そのものが苦境に陥ることになる」として政府が1月分の損失に対しても補償することを求めている。
■ソース
NSW records 18 COVID deaths, 152 people in ICU