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内部告発者に「首相にネガティブな発言するな」脅迫

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連邦議事堂での男尊女卑風土謝罪の翌日に暴露

 オーストラリア連邦議事堂内の男尊女卑の気風や女性に対する性犯罪が暴露されてきており、連邦議会に国民の厳しい眼が注がれている現在、2月8日にはスコット・モリソン連邦首相がこの問題で謝罪したが、議事堂内での性犯罪被害者として内部告発したグレース・テーム、ブリッタニー・ヒギンズ両氏がキャンベラのナショナル・プレス・クラブで講演し、「言葉はもう要らない。行動で示せ」と政界浄化の追及を強めている。

 2月9日付ABC放送(電子版)が伝えた。

 テーム氏は、講演の中で、「スコット・モリソン連邦首相を批判するようなことを一切言うなとの脅迫電話を受け取った」ことを明らかにした。

 女性の安全問題を管掌するアン・ラストン家族社会福祉担当相は、「講演内容を聞くまで脅迫電話があったとは知らなかった」と発言、また、連邦首相事務室も同様の声明を発表している。

 ラストン連邦上院議員は、「電話の主がそのような要求をしたとしたら許容できない行為だ。調査を指示した」と語っている。

 テーム氏は、「具体的には、昨年、連邦政府の資金を受けている団体の幹部が電話してきて、来年の今年のオーストラリア国民発表式では連邦首相を批判するようなことを一切言わないでもらいたい。君は影響力がある。首相は心配になることだろう、と言った。首相が心配するとはいったいどういうことなんだろうと考えた。そこで、すぐに選挙が始まるのだと気づいた」と語っている。

 ただし、テーム氏はその団体の名前を明かさなかった。

 ラストン大臣は、「政府の資金を受けている団体関係者が誰に対してもそのようなことを言うことは許容できない。まずは事実関係を調べなければならないが、そのような行為に対してはそれ相応の処分をしなければならないということになる」と発言している。

 しかし、テーム氏がツイートし、「誰がその電話をしたかを調査するというのは、そもそもそのような電話を掛けてくるような組織的な黙らせる文化風土と同じものであり、問題点をまったく分かっていない」と述べている。

 首相執務室は、「連邦首相はそのような電話を命じたこともなければ許可したこともない。テーム氏に対しては常に敬意を払ってきた。その電話の主の行為はまったく許せない行為だ」と声明を発表している。
■ソース
Government investigating ‘threatening’ phone call to Grace Tame

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