オーストラリアが誇る世界最古の文化を継承する
先住民から学ぶこと
オーストラリア先住民、アボリジナルの人々やトレス海峡諸島民の歴史は6万年以上前に遡り、その文化は世界最古として知られています。すべての植物や動物は人間の家族であり祖先でもある、という考えは、現代社会で私たちが忘れがちな先人の知恵を与えてくれるアイデアに溢れています。サステナビリティの重要さが叫ばれている昨今、世界的な注目を集めている先住民の歴史をご紹介します。
多様なコミュニティとして自然環境と調和し、狩猟採集の生活を送ってきた先住民は、季節ごとの天候や野生動物のパターンに応じて、あらかじめ決められたテリトリー内を移動する季節遊牧民であり、近隣の民族と資源を共有していました。更に、パプアニューギニア南部やインドネシア、太平洋地域との貿易、交流によって発展した、豊かで複雑な文化、言語、習慣、精神性、伝承の概念を身につけていました。
1770年にキャプテン・クックがオーストラリア大陸に到着し、1788年にイギリスの第一船団が到着したことで、大陸の植民地化が始まりました。ヨーロッパ人入植者による侵略によって先住民人口は減少し、その社会的、文化的、経済的影響は、現在も先住民に大きな影響を与え続けています。しかし、2008年にオーストラリア政府は先住民に対して謝罪をし、和解への取り組みとして先住民を承認し、敬意を表明する「先住民の権利に関する国家連合宣言」の採択をしました。これからも大切に守られていくべきオーストラリアの貴重な資産として先住民の歴史と文化を継承していくことが約束されています。
オーストラリアの先住民については、こちらをご覧ください。
情報提供:オーストラリア政府観光局