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2020年豪州不動産市場を振り返る/オーストラリア不動産の現状

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オーストラリア不動産の現状
2020年豪州不動産市場を振り返る

激動の2020年を豪州不動産の観点から振り返ってみましょう。今年は、物件価格上昇期が過ぎ、やや停滞状況から始まりましたが、その後コロナ禍、COVID19感染症の蔓延予防により、社会生活・経済状況も非日常化し、同様に不動産市場にも冷え込みが参りました。特に、完成後の集合住宅は、査定が低い物件も出て価格にも影響が及びました。また、家賃に関しても一部値下げが行われるケースもあり、経済の低迷と共に不動産価格も下降傾向となりました。

低迷状況からの脱却と新たな展開

未知の病原対策に、各界そして個人の尽力にて収束に至るとまではいかずとも、長期化しながらも生活に対しての自粛ムードが収まると同時期に徐々に不動産市場も低調から上向きに転じ、政府の購買者優遇策利用者の増加と共に復興気流から一挙に上昇を迎えつつあります。ファースト・ホーム・バイヤーだけではなく、購入者を補助する政府施策は、高騰した地域の物件であっても積極的な購入行動が見られるようになり始めました。ショー・ルームや展示会への視察者も増加してきています。更に大きな転換として11月に豪州法定金利が0.1%となり、年末に向けトレンドが急上昇中です。

『レントジプシー』からの脱却は?

GLOBALPROPERTYGUIDEによりますと、オーストラリアはこの5年間で19%もの価格上昇を果たしたと報告されています。第一の都市シドニーは特に、物件価格そして賃貸家賃も高騰したエリアも顕著です。人気の高い地域の場合、需要と供給のバランスから賃貸であっても家賃が急上昇し、仕方がなく地域を替えるもしくは、住宅面積を狭くさざるをえない、またはオーナーが売却することを決められたために賃貸先を替えなくてはならなくなり、転居を余儀なくされる状態をまるでヨーロッパの旅役者のジプシーのようだと揶揄する方々もいます。賃貸の場合、同じ場所に長く住み続けるのは豪州ではむしろ楽ではない環境かもしれません。

将来設計と住宅トレンド

この年末年始長期の休暇中に、今年1年を振り返ると同時に「住まい」・「将来設計」を見直して豪州不動産市場に対しての学びやリサーチもお勧めです。未来を予測することは簡単ではありませんが、自身や家族の理想の住居や生活に対して将来の目標や指針を明確にして、明るい気持ちで新年を迎える準備をしませんか?

このコラムの著者

鶴美枝

鶴美枝

グローバル・インテリジェンス・マネージメント代表。創業2010年以来、豪州各地の優良不動産を厳選し、豪州及び日本在住のホーム・オーナー若しくは投資家の方々の購入をサポートし資産増幅、理想の住まいの確保に日々尽力中。日本と豪州にて法学部大学院卒業。豪州不動産フルライセンス保持

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