オーストラリアのコロナウイルス・ワクチン接種開始前倒し

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2週間早めて3月初めよりTGAの認可後直ちに

 スコット・モリソン保守連合連邦政権は、オーストラリア国内のワクチン接種開始時期を2021年3月末としていたが、ロシア、中国に続いてイギリス、アメリカ、イスラエルなどもワクチン接種を開始しており、重大な副作用などはほとんど報告されていない。そのため、医学専門家ら国民の間からはワクチン接種開始時期を早めるよう要求する声が高まっていた。

 1月6日、モリソン政権が接種開始時期を2週間早めて3月前半から始める考えを明らかにした。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 連邦政権は4つのワクチン開発者と供給契約を結んでいるが、現在はオクスフォード大学/アストラゼネカ社のワクチンとファイザー社/バイオンテック社のワクチンが先行しており、ファイザー社/バイオンテック社のワクチンがイギリスとアメリカで緊急認可を受け、接種が始まっている。オーストラリアは前者を5,380万回分、後者を1,000万回分契約しており、オーストラリア国内での製造も準備されている。

 連邦政府の予定では、ファイザー社/バイオンテック社のワクチンが1月後半に医薬品管理局(TGA)の認可を受けることになっている。

 しかし、1月6日、グレッグ・ハント連邦保健相がシドニーのAM放送局、2GBで明らかにしたところによれば、医学諮問機関が接種開始を2週間早めるよう勧告している。また、さらに早めることもありえるとしている。

 また、「ワクチンの安全性が何もまして重要だし、国民がワクチンを信頼することが最優先される。接種の優先順位は、まずコロナウイルス対策最前線従事者と海外からの渡航者や帰国者と応対する職業などであり、それ以下の優先順位については医学専門家の答申を受けて決めることになる」と話している。

 また、オクスフォード大学/アストラゼネカ社のワクチンはすでにビクトリア州のCSL社で製造が始まっており、契約の5,380万回分の上に5,000万回分を生産する予定になっている。

 また、TGAの認可後も出荷ワクチンはバッチ検査を受け、製品ワクチンの安全性を確保することになっている。また、ファイザー社のワクチンは零下70度で保管しなければならず、オーストラリア国内の遠隔地での接種活動には供給体制の困難が伴うが、アストラゼネカ社のワクチンは通常の冷蔵庫で保管できる利点がある。
■ソース
Australian COVID-19 vaccine rollout brought forward two weeks to early March

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