ブリスベン・バンディッツ中村勝投手激励会開催
激励会に邦人など多数訪問
2020年12月21日、豪州プロ野球(ABL)ブリスベン・バンディッツ所属の中村勝投手(30)の激励会が、同球団の本拠地ヴィティコン・スタジアムで行われた。今年から同球団のプラチナ・パートナーとなったフェニックス法律事務所(代表・清水英樹)主催の同イベントには、日系住民など130人ほどが集まった。中村投手は、昨年、10年間在籍した日本ハムを退団したプロ野球選手で今年3月、コロナ禍直前に現役続行を目指して来豪。ゴールドコーストのウィンターリーグでプレーしながらABL球団との契約機会を伺い、今年9月にバンディツと正式契約後は、ブリスベンのローカルリーグで調整を行ってきた。
この日、最大の呼び物の中村投手とバンディッツ主力選手とのエキシビジョン対決では、140キロを超す速球で打者に敢然と立ち向かう同投手の姿に多くの子どもたちが目を凝らした。中村投手と直接交流したゴールドコースト在住の田口義剛君(8)は、「野球はしたことがないけど、すぐにでも始めたい」と、本物の迫力にすっかり魅了された様子。「(同イベントを)野球を通じた日豪交流や青少年育成促進のきっかけにしたい」と語る主催者の清水氏も子供たちの楽し気な様子に目を細めていた。
コロナ禍での変則開催を余儀なくされた今季のABLは、全豪6球団が各地を転戦して24試合で争う短期決戦。中村投手は、5日のバンディッツの開幕戦に開幕投手として先発も、2回2/3を5失点で降板。それでも、短いイニングで5三振を奪うなど意地を見せた。次の登板に向けて「自分のやるべきことをしっかりやって、きっちり抑えてチームの勝ちに繋がる投球を見せたい」と雪辱を期す。バンディッツの日程は、以下の球団Webサイトを参照。
(取材=本誌特約・植松久隆)
中村勝(なかむらまさる・29)
埼玉県春日部市出身。高校時代から「埼玉のダルビッシュ」と注目され、09年ドラフト1位で日本ハム入団。プロ1年目に初先発初勝利、14年には8勝を挙げる活躍を見せるも、17年の右肘トミー・ジョン手術を経て、19年オフに戦力外通告を受け退団。ABLの強豪ブリスベンでは、投手陣の柱としての活躍を期待される。
Web:brisbanebandits.com.au/schedule