インドで陽性判定の豪人3人2度目の検査で陰性

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カンタス・政府が検査依頼したラボは認定停止処分中

 コロナウイルス蔓延がおさまらないインドで立ち往生しているオーストラリア国民を帰還させるカンタス航空機搭乗前の検査で陽性と判定された70人を超える乗客は搭乗を拒否されたが、その後、2度目の検査で少なくとも3人が陰性と判定されており、インドでの検査の精度が疑われている。

 5月16日付ABC放送(電子版)が伝えた。

 5月15日朝、連邦政府がチャーターした救出機は予定の約半数をインドに残してダーウィン国際空港に着陸した。

 また、ABC放送は、このフライトの乗客のコロナウイルス検査を手がけたインド側の臨床検査ラボが2021年4月に監督官庁によって認定停止処分を受けていたことを報道している。

 この3人は搭乗を拒否された70人ほどに含まれており、チャーター機がニューデリーを離陸した後に陰性判定を受けている。

 この検査ラボ、CRL Diagnosticsの検査で搭乗が予定されていた豪人のうち46人が陽性と判定され、その家族を含めて70人あまりがニューデリーに取り残された。

 疫学者は、フライト間際の検査ということと乗客には症状が全くなかったことで「おかしい」という印象を受けた。インドとオーストラリアの間の渡航を再開する上で、カンタス航空と連邦政府が手配した医学検査プロセスに深刻な疑惑が生まれている、と語っている。

 この検査に先立って、150人の「バルネラブル」と登録されているオーストラリア国民は、搭乗前の隔離措置としてホテルに宿泊していた。

 インドの国立検査較正ラボ認定委員会(National Accreditation Board for Testing and Calibration Laboratories (NABL))のウエブサイトは、CRLがコロナウイルス検査の資格を持っていないことを公表しており、同委員会によれば、CRLがNABLの認定規準に適合しなかったために認定を停止したとしている。

 CRL側は、「NABLのロゴを誤用したため認定停止を受けた。現在停止処分撤回の申し立てをしている」と語っている。一方、Indian Council of Medical Research (ICMR)には、CRLがコロナウイルス検査を引き受ける機関として登録されたままになっている。

 ABC放送(電子版)が46人のうち、ニューデリーに滞在している23人に連絡したところ、一人も症状が出ておらず、また、19人はウイルス負荷が非常に低く、4人は検査結果がまだ返っていないと答えている。また、いずれも「陽性結果は意外だった」と答えている。
■ソース
Three Australians test negative days after being stopped from boarding flight from India due to positive COVID tests

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