VIC州の接触追跡チーム、感染源帰国者判定
メルボルンでデルタ株のクラスターが発生し、VIC州保健当局は感染源不明のアウトブレークとして警戒していたが、接触追跡チームが、アデレード経由の帰国者とは別の海外帰国者からの感染と判定したが、どのようにしてウイルスが漏れ出たのかはまだ明らかになっていない。
6月8日付ABC放送(電子版)が伝えた。
ゲノム解析の結果、5月にメルボルンに到着した海外からの帰国者と、メルボルン市西部のクラスターの一家族との関係が突き止められた。
このコロナウイルス・デルタ株のアウトブレークが始まった時から、一致するゲノム・シーケンスを探していたが、ドハティ・インスティチュートのシャロン・ルウィン部長は、この独特のウイルス・シーケンスは約80%の患者からしか見つかっていない。20%の患者は陽性と判定されても、このウイルス・シーケンスが見つかっていない。この20%の患者では十分なサンプルを採取するにはウイルスのレベルが低すぎたり、疾患の時期が過ぎていてウイルスの断片しか見つからない場合、さらにはシーケンシングで結果が出ない場合などがある」と語っている。
当初、保健当局がメルボルン市西部のデルタ株アウトブレークにマッチする患者をデータベースと照合した際にはマッチはゼロだった。そのため、過去に品質管理チェックではねられていたサンプルを再検査した。6月7日、ドハティ・インスティチュートの研究者が、以前に品質検査ではねられていたホテル隔離の帰国者のスワブ・サンプル7本を再検査した。その結果、サンプルの1本から「高品質のシーケンス」を獲得することができた。
州当局は、「40代の男性は5月8日にスリランカから入国し、そのままVIC州内のホテル隔離に入った。即日検査の結果、陽性と判定された。
そのため、5月9日にメルボルン都心部のノボテル・アイビス隔離ホテルからホリデー・インのヘルス・ホテルに移されている。
■ソース
How the Delta COVID variant likely jumped Victorian hotel quarantine and started a Melbourne outbreak