WA州、7月3日よりジェル・ブラスター所持禁止

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玩具ながら実銃そっくり、出動警官には識別不可能

 囲われた山野のシチュエーションで塗料の入ったプラスチック弾を撃ち合う「ペイントボール」に似たゲームにジェル・ブラスターがあるが、用いられる玩具の銃が実銃そっくりなため、警察官が所持者ととっさに対峙するような状況では実銃かどうかを確認する間もなく拳銃を発射する可能性もある。そのため、WA州では7月3日より、このジェル・ブラスターを禁止する条例を発効する。

 6月14日付ABC放送(電子版)が伝えた。

 QLD州では、「本人の許可なく、ジェル・ブラスターを人に向けてはならない」という条文があるが玩具銃の所持そのものは禁止していない。また、SA州はジェル・ブラスターも銃砲並に製造番号を含めて銃砲類として登録することが規定されている。

 また、ジェル・ブラスター・ゲーム団体、「WA Airsoft and Gel Ball Club」のローレンティウ・ザムフィレスキュー会長は、「ジェル・ブラスターは安全で健全なゲーム。禁止しなくても一定の規制で対応できるはず」と困惑を語っている。

 7月3日以降、ジェル・ブラスター所持を見つかった場合、懲役最高3年、科料最高$36,000の罰則がある。

 2020年にはジェル・ブラスターが関わった事件で147回の警察への通報があり、ポール・パパリア警察相は、「ジェル・ブラスターは実銃に酷似しているため、出動した警察官が現場で誰かが構えている物がジェル・ブラスターか実銃かをとっさに判断することはできず、実銃とみなして対応しなければならないこともあり得る。警察官をそのような立場に追いやることはしたくない。このような玩具銃法を野放しにしておくことは余りにも危険だ。また、ジェル・ブラスターの部品には実銃と互換性のある部品が使われており、密かに実銃を手に入れる手段にされる可能性もある」と語っている。

 7月3日までは猶予期間を設け、それまでにジェル・ブラスターを警察に提出すれば処罰はない。

■ソース
Gel blasters to be treated as ‘prohibited weapon’ in WA from July 3

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