2022年に開始、州内の宿泊施設で$50補助
10月20日付シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)は、NSW州政府が2022年に全成人州民に$50のトラベル・バウチャーを配布すると発表したことを伝えている。
この計画は「Stay and Rediscover」と銘打たれており、これまでの「Dine and Discover」が州内の施設での食事と娯楽鑑賞を対象にしていたのに対して、州内の宿泊施設を対象としており、コロナウイルスとロックダウンの打撃を受けている州内の観光部門への経済刺激を目的としている。
10月20日午前の記者会見で、ドミニク・ペロテイNSW州首相は、「州全域でツーリズムの復興を図り、5億ドルを超える予算の投資を計画している、予算の半分は、この来年予定のStay and Rediscoverトラベル・バウチャーに充てられる」と語った。
この日のペロテイ州首相記者会見では、10月19日午後8時までの24時間に新たに283人がコロナウイルス陽性と判定され、7人が亡くなったと発表されている。接種率は州の16歳以上の人口の81.6%が2回の完全接種済みになっており、12歳から15歳までの児童の75.4%が最低1回の接種を受けていることが発表された。
亡くなったコロナウイルス感染者の1人、ハンター地域メイトランド在住の40代の男性は未接種で病院で死亡した。また、郡部の90代の男性3人は高齢者介護施設で感染し、亡くなっている。2人は2回の接種を受けていた。1人は未接種だった。他の3人のうち、1人はシドニー市内の50代の男性で1回だけ接種を受けており、自宅でなくなった後の検査でコロナウイルス陽性と判定されている。残る2人は、シドニー市内の70代の女性とシドニー都市圏南西部の70代の女性でいずれも未接種だった。
ペロテイ州首相は、「宿泊プログラムは現在試験実施されており、3月には州全域で発足する。バウチャーは、各自のService NSW appでアクセス、ダウンロードできる」と発表している。
一方、ロックダウンが行われていた大シドニー地域と郡部との間の休暇、レクリエーション旅行は、11月1日より完全接種のみを対象に解禁される。
スチュアート・エアーズ州観光大臣は、「2021年末から2022年初めにかけての夏は2年ぶりに観光部門で活発な旅行ブームが展開されるものと期待している。その2022年旅行ブームの最盛期が少し過ぎたあたり、3月からの宿泊費補助バウチャー制度で宿泊業界が活発化することを期待している」と語っている。
■ソース
Every adult in NSW to receive $50 travel voucher